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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百五話 ここの所忙しかったので少し休みませんか?
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ンが抑え込んだ。
「ローエングラム公、あなたは素晴らしい人だ。凡人には及びもつかない才能を有することはもとより、何よりもその意志の強さは賞賛に値する。如何なる犠牲を築こうとも自らの欲するままに戦いを求め、死者の山の向こうに新たな体制を築こうというのですから。だが――。」
ベルンシュタイン中将の拳が握られた。
「だからこそあなたは気づくことができない。あなたが山として、ただのゴミだとして顧みないその死体の中にこそ、尊い存在を見出し、嘆いている人間がいるという事に。」
「それが卿だという事か。」
ラインハルトの返答はよどみがなかった。
「あなたは高みばかりを見ている。常に宇宙の星々を見ている。地上を見ることを一顧だにしない。だからこそ、人々の声なき声に気づくことができない。」
「・・・・・・・。」
「自分の能力が人にも当然に備わっていると思い込んでいる。だからこそ、無能をひどく嫌う。そして無能な上に尊大な人間、他者をさげすむ人間を輪をかけて嫌う。他ならぬあなた自身が蔑みを周囲に発していることに気が付かないで。」
今度はキルヒアイスが色を成して進み出ようとしたが、ラインハルトが目顔で押しとどめた。
「卿の仕事は私を批評することが目的か?それとも本心を吐露する前座にすぎぬのか?言いたいことがあれば下らぬ前置きなど不要だ。早く言うがいい。」
「・・・・・・・。」
ベルンシュタイン中将が顔を伏せる。はっきりと部屋の温度が変わったのが列席者たちにも感じられた。
「そんな貴様だからこそ・・・・。」
不気味な声色が地を這って列席者の耳に入ってきた。
「そんな貴様だからこそ、ヤン・ウェンリーに負け、あたら有能な提督を死なせてしまったのだ!!!そんな貴様だからこそ、キルヒアイス提督を死なせてしまったのだ!!!そんな貴様だからこそ、ヴェスターラントの核攻撃を防げなかったのだ!!!」
ベルンシュタイン中将の顔色が激し、言葉遣いが変わった。言っていることは少数の人間を除き、まったく意味不明の物でしかなかった。
「貴様は今まで幾人殺してきた?いや、幾人どころではないな。貴様は何百万もの死体をすでに作り上げ、今後も何百万も死体を作るだろう!!そしてその上に血まみれの玉座を築き、そこに座ろうというのか!?反吐が出る!!俺の親爺はこんな貴様程度の人間に殺されたというのか!?」
「第237駆逐隊のことか。」
激するベルンシュタイン中将とは対照的にラインハルトの声は冷めていた。
「そうだ!貴様の才能ならば、第237駆逐隊の他の僚艦に注意を促すこともできたではないか!!!」
「注意はした。」
「何!?」
ベルンシュタイン中将の声が裏返った。突っ走っていたところをいきなり遮られた狼狽が彼の顔を走り抜けた。
「フロイレイン・フィオーナたちは敢えて卿に言わな
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