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こんなチートでもありですかい?そうですかい。
第9話。変人の家族。
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の夜の便でドイツを発ち、明日の昼には冬木につくとシロちゃんたちに連絡を入れる。

姉ちゃんはその時にシロちゃんと始めて話した。二人ともすごく緊張してて、まともに話せるようになるには10分程かかったが、最後には楽しそうに話していた。

俺と親父はその微笑ましい姿を見てニマニマしていた。





「冬木よ!私は帰って来たぁあああ!!」
「恥ずかしいからやめなさい!!」

なんや姉ちゃん。このセリフはお約束やがな。

「少し観光でもしてくかい?」
「何いっとるんだ親父。シロちゃんたちも一緒にやろ?」
「ははっ、ごめん。ごめん。そうだったね。みんなで一緒にね?」

昼時だがご飯を食べず、観光もせず、真っ直ぐ家に帰る。

「へ〜、いい家ね。武家屋敷だなんて。」
「そうやろ?」

姉ちゃんも気に入った様子。門をくぐり、玄関を開けると・・何故かあるくす玉。

「・・・・何これ?」
「姉ちゃん。引くんや。グイーって。」
「引くの?」
「せやせや。」

不安がりながら姉ちゃんはゆっくりひもを引く。





『おかえりなさいイリヤお姉ちゃん。』





「・・・・あっ。」





パン!パン!!





「きゃ!!」
「おかえりなさーい!」

シロちゃんと舞弥姉ちゃんがクラッカーを鳴らして姉ちゃんを歓迎する。

「もうっ!ビックリしたじゃない!!」

そういって拭った涙は驚きからか?それとも嬉しさからか?それは彼女にしか分からない。

「腕によりをかけてご飯を作ったよー。お姉ちゃんの歓迎会だよ!」
「マジか!楽しみよ!!」
「兄ちゃんのために作った訳じゃないよ?」
「シロちゃんそんなことを言わんといてなー。」

イリヤは後に語る。この時の味は、一生忘れはしない。・・・・と。
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