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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第7話
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〜第U分校〜



(そろそろ下校時間か………一通りの生徒とも話したし、そろそろ宿舎に戻るか。)

校門まで来たリィンが宿舎に向かおうと校門から出ようとしたその時

「あっれぇえ〜〜〜っ!シュバルツァー教官じゃないッスかァ。」

わざとらしく声を上げてリィンを呼び止める男子の声が聞こえ、声に気づいたリィンが振り向くとアッシュがリィンに近づいてきた。

「君は―――(たしか戦術科の……)」

「お勤めゴクローさまーッス。――――アッシュ・カーバイド。[組・戦術科のの生徒ッス。なんか、生徒達にマメに声をかけてましたけど、さすがに熱心ッスねぇ〜?人気絶頂の若き英雄―――”灰色の騎士”サマは。」

リィンに近づいたアッシュは名乗った後不敵な笑みを浮かべてリィンに対する皮肉を交えた指摘をした。

「………あくまで就任したばかりの新米教官だからな。ランドロス教官とランディの報告で聞いたよ。なかなかの身体能力らしいな?授業や教練で教える事も多いだろうし、改めてよろしくだ、アッシュ。」

「ハッ……そりゃどうも。ところで、前々からアンタに聞きたかったことがあるんスけど。―――デカい灰色のオモチャ乗り回して、”異世界の皇族の犬”として働くっつーのはそんなに気持ちいいんスかね?」

「……これまでマーシルン皇家の”要請(オーダー)”に応じてヴァリマールを使っての活動をした事があるのは4、5回程度だったから、そんなに頻繁にヴァリマールを乗り回してはいないはずなんだがな………――――それと、アッシュも知っての通り俺はメンフィル帝国の”貴族”で、元”メンフィル帝国軍人”だ。”軍人”や”貴族”が”祖国の皇族”の命令に従うのは当然の事だ。メンフィル帝国軍からは既に退役した身だが……俺がメンフィル帝国の貴族である事は変わらない。”皇族の犬”はさすがに言い過ぎだと思うが貴族が仕え、支えるべき存在である祖国の皇族の為に働く事はそんなにおかしな事か?」

アッシュの毒舌や皮肉を交えた問いかけに対して静かな表情で答えたリィンは困った表情でアッシュに問い返した。

「へえ?いや〜、さすが元祖国の皇族に対して罪悪感を持っていた両親の為だけに、元祖国の兵士を容赦なく殺しまくった上大貴族の当主達やその関係者達まで殺して、元祖国と今の祖国の間で起こった”戦争”どころか、元祖国の内戦まで短期間で終わらせて今の祖国どころか元祖国のお偉い連中にまで感謝された英雄サマの言うだけはあって説得力もあるッスねぇ〜。まあ、実際そのお陰でその英雄サマは今の祖国からは”褒美”として、将来大貴族の当主になれる事にしてもらった上、1年半前の戦争で今の祖国が元の祖国から奪った”帝国の至宝”とか呼ばれて元祖国では大人気だった元祖国の皇女サマまで与えられた事によってその皇女サマを英雄
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