73 延長戦
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められると負けが確定してしまう。1組のキーパーは曽ヶ端が担った。最初は大野がキックした。しかし、曽ヶ端はボールを弾き返した。次は杉山がキックした。ボールは曽ヶ端の両手に納まった。しかし、勢いでボールは曽ヶ端の手を弾いた。ボールがゴールインした。同点になったのだ。
そして、最後はケン太がボールを蹴る番だった。
(ケン太君、頑張ってくれ・・・!!)
藤木は必死で祈った。
(曽ヶ端君、全力で止めてくれ・・・!!)
本郷も曽ヶ端のキープを祈った。ケン太がキックした。曽ヶ端が飛び込む。ボールは曽ヶ端の手を掠めた。ボールはゴールに入る。その瞬間、4組の勝利が確定したのだった。
「やった・・・。やったーーー!!」
藤木は我が事のように喜んだ。皆も歓喜に酔いしれていた。
一方、1組の方は曽ヶ端が悔しさで拳を地面に叩きつけた。
「くそ!ごめんよ!!皆!!俺、ホント情けないよな・・・!!」
本郷が慰めた。
「自分を責めるなよ、曽ヶ端君。君も全力を出して頑張ってくれたよ」
「あ、ああ・・・」
「よし、俺達の試合は全部終わったし、後は女子の試合見に行こうぜ!」
「ああ、そうだな!!」
大野と杉山はそのような会話をしていた。他の皆も女子のバレーボールの応援に向かった。
(リリィ、笹山さん・・・。今そっちに行くからね・・・)
藤木はそう思いながら体育館へと向かった。
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