暁 〜小説投稿サイト〜
国木田花丸と幼馴染
恋愛相談
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


「――ということがありまして……」

「あのさあ……」


 目の前にいる女の子は、凍てつくような視線を俺に送ってくる。俺は彼女に先日マルの家であった出来事を話したのだ。

 あれから一人で考えても結論は出ず、今俺は頼れる人生の先輩に相談に乗ってもらっている。

 だが、彼女の出した答えは。


「とりあえず一発殴っていい?」

「なんでっすか!?」


 一発殴らせろという理不尽なものだった。俺は真面目に相談しているのに、どこに殴られないといけない要素があるのか。


「背中だけ! 背中だけ軽く叩くぐらいだから!」

「そ、それならまあ……いいっすよ」


 どうにも殴られないと話が進まない雰囲気。仕方なく、俺は彼女の意に従うことにした。後ろを向き、背中を彼女に預ける。


 そして。




「リア充爆発しろーーーー!!」




 ――バシーンッ!!




「痛ってぇ……!!」



 気持ちいいほどの快音を響かせた張手が響き渡った。俺にとっては気持ちいいことなんてなにひとつなく、ただただ痛い思いをしただけであった。


「ふぅ、スッキリした!」


 気持ちよさそうに腕で額の汗を拭う彼女。そんなひと仕事終えたような仕草をされても……理不尽だ。


「ちょっと曜さん! なにが軽くですか! めちゃくちゃ痛かったっすよ!」


 彼女――渡辺曜さんに文句のひとつでも言ってやらないと気が済まない。頼りになる先輩だけど、ここは黙ってはいられなかった。


「だって、思いつめた顔で『相談に乗ってほしい』なんて言われたら気になっちゃうじゃない。それが恋愛相談、しかも二人から告白されて困ってるなんて……ああもう、陽輝なんて爆発しろ!」


 爆発しろと言われても、俺にどうしろって言うんだ。背中の痛みだけで俺はもう爆発したような気分だ。

 今日は土曜日。本格的に勉強に取り組み始めた俺だけれど、勉強ばかりしていては息がつまる。土曜日だけは息抜きとして、いつもの水泳場に泳ぎにきているのだ。

 そして今日も曜さんと会い、俺は曜さんに先日のことを相談した。その結果、背中に思いっきり張手をくらったのだけれども。


「いや、真面目に聞いてほしいんですけど……」

「そうは言っても、私その子たちのことよく知らないし。知っていたとしても『じゃあそっちの子にすれば』なんて軽率に言えるわけないでしょ」

「そう、ですよね……」


 背中を叩いただけかと思いきや、曜さんは意外と真剣に考えてくれていた。だけど、真剣に考えれば考えるほど答えがでなくなる。

 軽率に答えを出して、マルかルビィのどちらかと付き合うことに
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ