暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第134話「京での戦い・前」
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 …だけど、確かにそこに佇んでいた。

「まだ、やるのか…!」

 誰もがまだ終わらないのかと思った。その矢先…。

「……見事だ、人間…。陰陽師でもない者に敗れる時が来ようとは……」

「えっ……」

「っ………」

 それだけ言って、酒呑童子はその場に倒れ込んだ。
 巨体が倒れこんだ事で、僅かな地響きが起こる。

「勝った……の…?」

 実感が湧かない。だけど、酒呑童子はもうピクリとも動かなかった。

「やった…やったぞ……!」

 神夜君の言葉に、ようやく皆も喜び始める。
 ……本当に、倒せたんだ…。

「ザフィーラ!無事なんか!?」

「主……大丈夫です。この程度……」

「でも、ボロボロやんか!シャマル!」

「はい!」

 はやてちゃんがザフィーラに駆け寄って治療をしている。
 ザフィーラの手はボロボロで、どこか動きもぎこちなかった。
 手はともかく、さっきの身体強化魔法で体もボロボロなのだろう。

「皆!無事!?」

「……もう終わってるわね」

「奏ちゃん!司さん!」

 そこへ、先に戦いを終わらせてきたのか、奏ちゃんと司さんがやってくる。
 ……これで、ここの幽世の門は閉じられた。





 …でも、まだまだ事件は終わってない。
 その事に、私は不安を隠せなかった。












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