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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
巫女学科
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 青い空、白い雲、燦々と輝く太陽に紺碧の水面。押しては引く波からただよう潮の香り。
 海だ。
 浜辺だ。
 ビーチだ。
 紺色のスクール水着、赤いホルターネックビキニ、白のワンピース、黒の競泳水着、バンドゥ、タンキニ……。多種多様、色とりどりのスイムウェアを着た乙女たちが若く美しい肢体をさらし、自由奔放に戯れている。
 その様はさながらギリシャ神話に出てくる妖精(ニンフ)のよう。
 砂浜から彼女たちの姿をまぶしそうに見つめていた秋芳がぽつりとつぶやく。

「若いって、いいなぁ……」
「やめてよ秋芳、聞いてるこっちが年寄り臭くなりそう」

 隣にいるのは秋芳の使役式である笑狸。さらしのようなチューブトップビキニにデニムのショートパ
ンツ姿で、どう見ても女の子にしか見えないが、その正体はオスの化け狸である。

「しかし水に浸かるだけでよくあんなテンションが高くなるもんだ。どうせなら温泉が良いな、温泉」
「温泉も良いけど本物の海に行きたい。こんなプールじゃなくてさ」

 そう、ここは実際の海ではない。渋谷にある区営プールだ。空も海も砂浜も潮の香りも、笑狸の幻術によるまやかしにすぎない。

「そうだな、来年の夏にでも伊豆七島あたりの島にでも行ってみるか」
「お待たせ!」

 快活な声に振り向くと、あざやかなブルーのビキニ。ビーチバレーの選手が着るようなスポーティーなタイプの水着を着た少女が立っていた。
 倉橋京子だ。

「お、今日はいつもの髪型じゃなくてポニーテールか」
「ええ、この水着に合わせてみたの。どう? スポーツ少女って感じが出てるでしょ」
「ああ、すごく似合ってるよ。う〜ん、綺麗だ! ビキニのトップスとボトムスの間にはペガサスのような清純と幻想が潜んでいるってのは、このことだな」
「ごめんなさい。後半の意味がさっぱりわからないわ」
「その水着ってこないだの時価ネットのやつか?」
「そうよ、ドルフィンスイムウェア。せっかくもらったんだし、良い機会だから着てみたの」

 結局あの時渚の女神セットを購入した秋芳だった。

「これ、なかなか着心地が良いわよ。たしかにイルカさんにでもなった気分で速く泳げそう」
「そうなのか。でもこうして見ると胸とか、かなり窮屈そうに見えるんだが……」
「それがそうでもないのよ。この水着、伸縮性がすっごく良いの。て、どこ見てるのよ、エッチ。んもうっ。ほんっと好きなんだから」
「男はみんなおっぱいが好きなんだよ。まして好きな子のそれならなおさらさ」
「あたしのならいくら見ても良いけど、他の女の子のじろじろ見たりしちゃダメよ? あ、あそこのかわいい男の子が例の子?」
「ああ、そうだ。彼が梅桃桃矢(ゆすらとうや)。うらやまけしからんことに、巫女クラスにいる唯一の男
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