第21話「腕試し-2」
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確実にその後の行動がとれなくなる。
走馬燈のように思考を高速回転させるも、それよりも早く、対策を取らせない為にエミリアは俺と肉薄したまま猛攻してきたために対応でいっぱいいっぱいになってしまう。後方からは豪雨のように破片が迫り、回避が出来なくなった為に大半を粉砕しなくてはならないので半自動操作とはいえ迎撃の為に思考が向けざるえず、前方からはエミリアからの猛攻によって打開策を考える暇もなくジリ貧となっていく。
そして、ついに―――
「っ、きゃあっ!」
捌ききれなくなった攻撃の衝撃によって、思わず漏れた悲鳴と共に態勢が大きく崩れるとともに打ち上げるような攻撃だったために、足が地面から離れてしまう。
両腕が弾かれたために大きく広げてしまったために、これから来るであろうエミリアの攻撃を受け入れるかのような形になってしまった。
そして、
「破っ!」
「まだ!!」
諦めずに失血による被害などを無視したオーラを籠めるだけ籠めたヒスイを即席顕現して、俺の胸に向かって放たれている掌底の前に移動させる。
ギリギリのタイミングで割り込ませることに成功し、エミリアの掌とヒスイが接触した瞬間に空気の爆発のようなものが起きて……壊れた。
「そ……んな……」
エミリアの攻撃を受けて、ヒスイがガラスを砕いたかのように形を崩して、落伍した破片は光の粒子となって宙に溶けるように消えていく。これでエミリアにもダメージがあれば、慰めにもなるが彼女の手には怪我らしい外傷も、痺れなどの状態異常も与えられているようには見えない。
「く……そっ……」
ヒソカにエミリア、勝ちたいと思う相手に勝つことは疎か、手傷を負わせることもできない自分の未熟さに涙が出そうになるも、それよりも制約による失血で視界がブラックアウトした。
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