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キコ族の少女
第4話「○○が飛び出してきた!」
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て!


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「ラスト一頭!!」

 そういって道中で回収した小石を数個、最後の一頭であるグレイトスタンプへ念で強化してから投げつける。
 さすがに仲間の犠牲の元、こちらの意図は理解している為に、1個2個3個と自慢の鼻を左右に振って弾いていくが、捌ききれずに、弱点である額に小石が直撃。
 直後、雷に打たれたかのように身体をビクリと痙攣させると、数歩ほど歩いた後に、地鳴りを響かせて巨体が地面へ倒れこんだ。

 原作で頭が弱点と言うのは分かったから、後は倒す方法として昔の維新志士が行った戦術で、逃げ続けて突出した敵を一人ずつ倒していくという戦術(?)を試した結果が“これ”である。

 すごいぜ幕末時代!!

 数秒、再び動き出さないか注意深く視線を送るが、ピクリとも動く気配がない。
 それを確認できた瞬間、やっと貞操の危機がある逃亡劇から開放された安堵と念の大量消費による疲労で、その場に立っていることができず空気の抜けていく風船のようにヘナヘナと座り込む。


「ハァ……ハァ……ハァ……」


 荒くなっている息を落ち着かせようとしながら自分の体を見ると、いつもは意識せずに出来る”纏”がうまくいかず、微かに残っているオーラが垂れ流し状態になっている。
 オーラがこれ以上消費されれば、この場で倒れてしまう。

 必死に”纏”もしくは”絶”を行おうとするも、極度の疲労から上手く集中が出来ず逆に無駄なオーラを消費してしまう。
 そのことで、さらに慌ててしまい余計に集中できなくなっていく。
 そんな悪循環を続けていると、知っている気配が背後に現れた。


「落ち着け、まずは深呼吸だ」
「ノブ、ナガ」


 気配の正体―――ノブナガが俺の背中へ手を置き、落ち着いた声で指示を出す。
 その声に軽くパニックになっていた俺はゆっくりと冷静さを取り戻し、深呼吸を開始する。


「そうだ。落ち着いたら、呼吸に合わせて自分の中でオーラを―――」


 ノブナガの普段聞くこと無いような優しい声の言われるがまま、自身のオーラを操作していく。
 最初が上手くいけば、後はいつもの復習と変わらない。故に、数分もすれば……


「どうだ。落ち着いたか?」
「……うん。まだダルい感じがするけど、もう平気」


 まだ全身が重い感じがするが、動く分にはもう問題ないくらいに回復できた。
 気絶の心配がなくなった俺は、次に火照っている体に我慢できず、修行用に手に入れたジャージの上だけを脱ぎTシャツだけになった。
 そして、携帯していたスポーツ飲料水をガブ飲みしたい欲求を抑えつつ、意識して少量ずつ飲みながら体内
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