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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0189話『姦しい三姉妹と羨む赤城』
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ぁ! 私にですか!? 提督に赤城さん、天城……嬉しいです!」
 
天城は素直に喜んでくれていたのでよかった。
もしかしたら過去にとあるビラを撒かれてそれ関係で葉っぱ関係は苦手なんじゃないかと危惧していたけど杞憂だったか。
そんな時だった。

「あー! 雲龍姉、提督に先を越されちゃったみたいよ……」
「そうね。少し残念……」

そこに私たちに遅れて雲龍と葛城がおそらく天城を探していたのだろうやってきた。

「お前たちも天城にプレゼントか?」
「ふふん。そうよ提督。天城姉の進水日の事を忘れるわけないじゃない?」
「まぁ、私が教えたんだけどね……」
「雲龍姉! それは言わないでって……!」

ぼんやりしていながらもしっかりとダメだしする雲龍と慌てる葛城の姿を見て赤城が、

「やっぱり姉妹というのはいいですね、提督」
「そうだな。天城はどうだ?」
「あっ……その、はい。とっても嬉しいです……」

それで涙を流し始める天城の姿に、

「あー……もう、天城姉は涙脆いんだから……」
「天城、泣かないで……ここは笑う時よ」

雲龍と葛城が天城の涙をハンカチで拭きながらも慰め合っている。
うん。やっぱり姉妹仲はいいようで安心できる光景だ。
ふと、赤城の方を見てみるとやっぱりというかどこか羨ましそうな表情で見ていた。
だから私は赤城の頭を撫でてやりながら、

「大丈夫だよ赤城。姉妹がいないからって赤城にはたくさんの仲間がいるじゃないか」
「……そうですね。それをいったら加賀さんだって土佐という妹が本来ならいたはずですが廃棄処分されてしまいましたから悲しいはずですからね。私だけが悲しんでいられませんよね」
「土佐か……確かにな」

まぁとにかく天城の進水日を祝わないといけないなという事で、

「それじゃ今から私がなにか奢ろうか? ちょうど間宮にいることだしな」
「いいのですか提督?」
「ああ。天城の好きなものを頼みなさい」
「ラッキー! 提督、それじゃ私達にもなにか奢ってよ!」
「……葛城。少し図々しいわよ?」
「いや、いいよ雲龍。赤城や雲龍、葛城にもなにか奢るぞ」
「そう。それじゃなにを食べようかしら……?」
「赤城さん、これなんてどうですか? 新作みたいですよ!」
「それはいいですね葛城さん。それではこれにしましょうか」

四人がそれでそれぞれ個性的に騒ぎだしているのを見て、姦しいなとも思っていた。
やっぱり艦娘と言えど女の子なんだからこれくらいがちょうどいいんだよな。
戦闘をするだけの機械じゃないんだから。
人間と同じく感情を持つ立派な私達の同類なのだから。

「提督! これをお願いね!」
「わかったわかった。それじゃ間宮さーん! 注文をいいでしょうか?」
「はーい
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