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SAO−銀ノ月−
殺害
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「てやぁっ!」

 洞窟に鋭い気合いの声が鳴り響く。リズのメイスによって勢いよく岩肌に叩きつけられたプレイヤーは、脳内に打ち響いた衝撃に一瞬だけ意識を失い、その隙にレコンが麻痺毒を仕込んだソードスキルを炸裂させる。敵も麻痺毒への対策はしていたようだったが、レコンの熟練度と連撃に対して付け焼き刃の対策などは意味もなく。

「おとなしくしててください……!」

 麻痺毒に加えて敵自身が仕組んだデジタルドラッグによる痛みもあり、動かなくなった敵をシリカが鞭で縛り上げる。リズのストレージの中にあった商品未満の代物だが、もはや贅沢は言っていられない。そのままトドメを刺してやりたい欲求に駆られてしまうが、そこをグッと堪えてダンジョンの奥へと投げ捨てておく。

「ナイス、レコン」

「リズさんこそ……。リーファちゃん、大丈夫!?」

「これぐらい……」

 シルフ寮にいるレコンに協力を頼んだ帰り道、突如としてデジタルドラッグの服用者からの襲撃にあったリズにシリカ、リーファたちは、ひとまず近くにあったダンジョンめいた横穴へ身を隠していた。相手にはリーベのように指示を出す指揮官はいないらしく、隠れたリズたちをバラバラに探しだしたために、各個撃破は容易ではあった。しかしてデジタルドラッグの服用者たちの、HPを全損させた者へ殺害と同様の感覚を与える特性上、動きを封じることしか出来ずにいて。

「無理しないの。また隠れましょう……ショウキにあのことを、伝えないと」

「はい、ピナが皆さんを連れてきてくれるまで……」

「いや、誰か来る!」

 その都合上、最も前衛を務めながらも敵にトドメを刺すことの出来ないリーファと、これまで幾人も麻痺毒を駆使して動きを封じているレコンの消耗は、四人の中でも無視できるものではなく。シリカが一か八かで町まで向かうように放したピナが帰ってくるまで、とにもかくにも隠れようとリズは提案するものの、レコンの索敵に新たなプレイヤーが反応する。隠れるのにも間に合わない速度の反応に、仕方なしに四人は武器を構えるものの。

「ピナ!」

「リズ! 大丈夫!?」

「アスナ……みんな……」

 その先頭を飛翔していた蒼い子竜が主人の下へ帰ってくるとともに、近づいてきていたプレイヤーが仲間たちだと知って、リズたちは緊張感が途切れてへたりこんだ。全速力で来てくれたのだろう、仲間たちはみんな肩で息をしていて、ひとまず安心だと胸を撫で下ろす。

「ピナ公だけが店に来るもんだからよ。大丈夫かと思ったけど、平気そうだな」

「ありがとう、ピナ……」

「レコンにリーファが頑張ってくれたからね。あたしたちは大丈夫……ねぇ、ショウキは来てないの!?」

 命がけで助けを求めに行ってくれたピナへの感謝と、ボロボ
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