導きの灯編
偉大なる航路へ
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「そ、そうよね……!もう一度言うけど偉大なる航路に入る方法は赤い土の大陸にあるリヴァース・マウンテンを登ることよ」
「で、そこからどうすんだ?」
ウソップの疑問の声にナミは再び口を閉ざし、話しは振り出しに戻ってしまう。
「そ、そういえばアキトは偉大なる航路から来たって言ってたわよね?何か偉大なる航路へ入る方法について知らない?」
ナミは偉大なる航路出身のアキトに助けを求め、偉大なる航路への突破口を見つけようとするも……
「悪い、ナミ。俺は船で偉大なる航路を突破してきたわけではないから、詳しいことは何も知らないんだ」
アキトは正規のルートで偉大なる航路から来たわけではなく、空を越えて東の海へと来ている。
そんな彼がリヴァースマウンテンについて知る由もなかった。
「じゃあ、どうやってアキトは東の海に来たの?」
「空を飛んで来たんだ」
キッチンの天井を指差し、アキトはさらっと信じられないことを口にする。
「空を……!?」
ナミは空いた口が塞がらない。
「能力の応用だ。詳細は省くが、俺は空を飛ぶことで赤い土の大陸を越えて来たんだ」
ナミだけでなくこの場の全員が驚きを隠せなかった。
どこの世界に赤い土の大陸を空を飛んで越えて来るやつがいると思うだろうか。
「おい!?嵐が止んだぞ!」
「おーっ、いい天気だな!」
ウソップとルフィがキッチンの窓から顔を出し、満天の空模様を見渡す。
「え、そんなまさか……。このまま進めば偉大なる航路の"入口"まで行けるハズなのに……」
船外の嵐による暴風雨は静まり、先程までの悪天候が?のように消えている。
明らかな異常事態でもあるにも関わらず、ルフィ達はナミの気も知らないではしゃいでいる。
「しまった……!"凪の帯"に入っちゃった……」
「「「「カームベルトってなんだぁ?」」」」
「……」
全くこいつらは、とナミは呆れながらも説明する。
「"凪の帯"。偉大なる航路の両側を無風の領域である2本の海域が挟み込んでいるの。それが今私たちがいるここ"凪の帯"よ」
ナミの言う通り凪の帯の向こう側では今なお嵐が続いている。
対する此方の領域は無風であり、この領域の異常性を際立たせていた。
「"凪"ねェ。つまりどういうことだ?」
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