暁 〜小説投稿サイト〜
和-Ai-の碁 チート人工知能がネット碁で無双する
第二部 北斗杯編(奈瀬明日美ENDルート)
第07話 中学囲碁大会の後
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H13年6月後半 葉瀬中 side-Kumiko

 理科室に碁石の音が響く。女子は私とあかりの二人。
 金子さんは夏期囲碁大会が終わってからはバレー部の方に参加してる。

 三谷君は休みで部長の夏目くんが後輩の小池君に引継ぎをしている。
 小池君を除けば全員が三年生。2学期からは小池君が部長になる。

 それぞれ受験もあるし大会が終わった後は少しずつ部活も寂しくなるだろう。

「ねえ! あかりは受験する本命の高校は決めたの?」

「あ、うん。いちおうお母さんと相談してるよ。どうしたの久美子?」

「やっぱり囲碁部が強い高校って海王みたいに偏差値高いところばかりなのかな?」

 海王中囲碁部は全国区の強豪校だけあって男子も女子も強かった。
 三谷君は海王中の大将に勝ったけど男子は1-2で敗れた。
 私も海王中の三将に僅差で勝つことができた。嬉しかったけど女子も1-2で敗れた。
 それでも葉瀬中女子囲碁部として夏の大会で団体戦で3位に入賞した。
 あかりに誘われて何も知らずに入った囲碁部だけど振り返ってみれば楽しかったな……。

 少しだけ後悔してるとすれば1年のときから、もう少し真剣に囲碁を勉強しておけば良かったと思っていること。

 卒業した筒井先輩は塔矢名人とか囲碁のプロ棋士のことに詳しかったけど、初心者の私はあまり興味がなくて先輩が持ってきていた囲碁の新聞も殆ど読んでいなかった。

 あかりの幼馴染の進藤君が囲碁のプロ棋士になってから少しずつ囲碁界のことにも関心を持つようになった。

 奈瀬女流を知ったのは新初段シリーズのライブ中継をネットで見てからファンになった。

 本因坊のお爺さんはとても強そうで画面越しにも威圧感を感じてしまった。

 そんな相手に物怖じせず恐れず立ち向かって勝利した二つ年上の奈瀬女流の姿がカッコよくって憧れた。

 それからはあかりも通う白川先生の囲碁教室に通うようになったりして3年になってから棋力が伸びた。

 強くなればなるほど囲碁の面白さ楽しさが分かるようになった。囲碁が好きになった。

 だから高校でも囲碁を続けたいと思ってるし、できることなら囲碁部が強い高校に行きたい。

 そんな想いをあかりに伝える。

「それなら筒井さんが詳しそう。
 こないだタマコ先生が二学期になったら筒井さんが顔を出しに来るかもって言ってたよ」

「そういえば葉瀬中の囲碁部は筒井さんが一人で始めたんだよね。
 高校でも、あかりと一緒にいちから囲碁部を創ってもいいかもしれないね」

 そうは言ったけど、あかりは高校に行っても囲碁は続けるのかな?
 あかりが囲碁部に入ったのは幼馴染の進藤君がいたから。
 進藤くんが院生になって囲碁部を出て行った後も
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