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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第106話:大人の条件……それは自らの感情に左右されない対応が出来る者
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お父さんに言ったの?」
『言う訳ないわ。言ったらリュリュちゃんがお父さんに怒られちゃうじゃない』
優しい()ね、この()は。

「分かったわ。じゃぁ私からリュリュには注意を促しておくね。大丈夫よ……優しく諭すだけだから」
『……そ、そう? じゃぁお願いするわ』
少しばかり不安そうな表情のリューノに、持てる限りの優しい笑顔で別れを告げて、通信を終わらせる。

通信の切れたMH(マジックフォン)を見て、室内の撮影範囲外に待機してた旦那(コリンズ)が私に近付いてきた。
だが右手で奥に戻るよう指示して、直ぐにリュリュのMH(マジックフォン)へ連絡を取る。

まさか直ぐに……しかも本当にリュリュへ連絡するとは思ってなかった旦那(コリンズ)は、目を丸くして驚き先程まで居た位置へ引き下がる。
いい加減私を理解して欲しいわね。

『はいは〜い、こちらはリュリュちゃんでぇす。何ですかぁポピーちゃん?』
「何ですかじゃないわよ。リューノの妊娠に対しての貴女の態度を聞いたわよ! 如何いうつもりなのアンタ?」
先程リューノに『優しく諭す』と言った舌の根も乾かぬ内に、冷たく厳しい口調を発する私に驚きの視線を向ける旦那(コリンズ)

『な、何!? 如何しちゃったのよポピーちゃん??』
「如何したじゃ無いわ。リューノから聞いたわよ……アンタがあの()の妊娠を聞いてした反応を! 新しい命が授かる吉事に対しての反応じゃないわよ」

『そ、そうかもしれなかったけど……あの男の子供だと思ったら……つい……』
「そんなのリューノとお腹の子供には関係ないわよ! アンタが逆の立場だったら、如何感じる? 凄く嫌な気持ちになるんじゃない」

『……う、うん。』
「アンタの場合で考えれば、お父さんの子供を孕むって事でしょ! そんな事を他人が知れば、ほぼ間違いなくお父さんの事を『娘にまで手を出すクズ』って批判する輩が居るでしょう! そんなクズの誘いに乗るクズ娘とクズ同士の愛の子と批判されるでしょうよ! そんな事を言われて理解出来ても、納得は出来ないでしょ!」

『う゛〜……確かに……』
「アンタは自分の感情を優先させて、リューノの心を傷付けたのよ!」
MH(マジックフォン)の向こうでは私の厳しい言葉に落ち込むリュリュと、同じ職場の為に会話を聞いてるティミーの姿がある。

ティミーは何があったのか知らなそうだが、何となくは解るらしく黙って私達の会話の流れを観察してる。変態的シスコンから度し難い親馬鹿へ変化したから、私がリュリュに文句を言っても何も言わなくなってくれたのが助かる。以前だったら絶対に口を挟んできただろうからね。

「良い……私との通信を終えたら、直ぐにリューノのとこに行って謝りなさい! その場にウ
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