暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica3-Cマリアージュ事件〜Amusement park〜
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る前の、神器王ルシリオンだった頃には相思相愛の恋人が居り、戦友や戦天使たちからも慕われていた。彼の優しさがそうさせるのだろう)

ルシルには幸せになってもらいたい。そう強く願うが、それはつまり主はやての幸せを失わせるということに繋がる。ルシルにとっての幸せとは、“堕天使エグリゴリ”を救い、“テスタメント”から解放され、元の人間へと戻り、人間として死ぬ事。しかもこの次元世界での交戦が彼にとって最後の機会。それの妨害は、彼自身の否定に繋がる。そんな真似、出来るわけがない。しかし・・・。

「あ、アインス! 路を1本通り過ぎたわ!」

「っ! す、すまない!」

考え事していたため、本来は左折するところを通り過ぎてしまった。慌てて近くの駐車場に入り、改めて「すまなかった」とフォルセティ達に謝る。

「あ、大丈夫だよ、アインスお姉ちゃん」

「「はい!」」

フォルセティ達のフォローに感謝しつつ、「事故だけは起こさぬようにな」ザフィーラからの忠告に、「ああ」と頷き返した。それからは何ら問題なく順調に車を進ませ・・・

「「「とうちゃ〜く!」」」

マリンガーデンに辿り着いた。続々と降車する中、ザフィーラが人型形態へと変身。ザフィーラは我々の護衛として、そして荷物持ち(これは奴が買って出た提案だ)として同行してもらうからな。狼形態では何かと不便、かつ入場できない。

「皆、はぐれないようにな」

この人込みでは一度はぐれたら合流するのは困難だ。フォルセティ達も思念通話くらいは使えるだろうが、合流するまでにあの子たちに何かあっては自害ものだ。

「ヴィヴィオ、コロナ!」

「うんっ♪」

「え?・・・あ、うん」

フォルセティがヴィヴィオとコロナに手を差し出すと、ヴィヴィオは一切迷うことなく満面の笑顔で手を取り、コロナは少し顔を赤らめて僅かに逡巡した後、その手を取った。

「ふふ♪ 将来、ルシル君みたいに苦労しなければいいんだけど♪」

「その時はその時だ。見守ってやろう」

私とシャマルで先頭を歩き、その後ろをフォルセティ達、最後尾にザフィーラが付く。やはり休日ということもあり、駐車するのも一苦労するほどの賑わいだったが、こうして無事に施設内に入場することが出来た。アーケードの両側に土産屋や衣類店、各食事処が並んでおり・・・

「まあ! 可愛いお洋服もたくさん!」

店頭前に飾られている夏服のディスプレイを見たシャマルがはしゃぎだす。サイズ的にフォルセティやフルフォーム状態のリインやアギトの物だろう。その様子にザフィーラが「待て、シャマル」と制止した。

「え? あ、そうだったわね」

「お前たちの決めたスケジュールでは、まずはアミューズメントパークで遊ぶのだったな」

「うん
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