竹林の国の物語(1)
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なんて興味ありません。用件だけ伝えたら、終わり。お遊びもお茶もありません。
―いえ、今日はお茶菓子がありました。
『ブヒー』
ブタ鼻がヒクヒクして可愛らしい三匹の子ブタちゃん
『メェー』
プリッとしたお尻が愛らしい七匹の子ヤギちゃん
「…じゅるり」
嗚呼―なんて美味しいそうな お茶菓子達なのでしょう。いっそこの場で食べてしまいたいですわ。
ですがそれは止めておきましょう。???お姉さまを怒らせばナニが起こるかわかりません。もしかしたら、世界が壊れてしまうかもしれません。
世界の支配者はそれほどに、恐ろしいお方なのですわ。面白みのないお方とも言いますけど、うふふっ。
―私はいつからこんな淫らな体になってしまったのでしょう
光る竹から生まれた時―?
村でお爺さんとお婆さんと暮らしていた時―?
五人の殿方に求婚を求められた時―?
嗚呼 そうです あの時だったのです
あの 殿方達の私を欲する獣のような瞳
あの 熱い視線に焼き焦がれた私は
―あの時の快感をもう一度味わいたくなったのです
「ここが私の国の領地…」
???お姉さまに任命された東の領地は、青々と竹が生い茂る竹林でした。
―どこかお爺さんとお婆さんと暮らしたあの村を思い出す場所でした。
『姫様! これからどーするゼ』
いばりんぼうの長男子ブタがいいます。『ふんっ、そんなこと聞くまでもないでしょう。我らの姫様はもう次のステージを実行済みなのだ』サングラスをかけた次男の子ヤギが続けて言います。
子ブタと子ヤギ、合わせて十匹いる私の可愛い使徒。
―とても美味しそうなお茶菓子達
「もちろんです。ここに城を建てましょう」
『シロでやんす? 材料は?』
三男の子ヤギがそろばんを片手に言います。だから私は「材料ならここに沢山あるではないですか」と言ってあげました。
『あはは、竹ってこと〜?』
『現地調達っ! くぅー、クールだねぇ!!』
五男と六男の子ヤギが言います。五男ヤギはいつもお馬鹿な顔をしているのがとても面白いです、六男は常にギターを常備し変な音をならしています。
『城を建ててなにするっす?』
「ゲヘナで一番の娯楽地を作ろうと思っています。誰もが魅了されもう二度と現世に帰りたいとは思わないような、桃源郷を作りましょう―」
『げへへっ、さすがはオレ達の姫さまってことだ』
三男の子
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