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新訳紅桜篇
5 工作は、綿密に。
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9時近い。さすがに部屋が寒くなってきたので、
  魔法でだだっ広くなった部屋の真ん中にある、小さな暖炉に火を起こした。


  そしてまず、「魔法のバッグ」に入っていたものをすべて、暖炉の前の長テーブルの上に、出した。



  まず、今日の戦利品を見る。どうやらこれが、しばらく前、隊員たちの間で噂になっていた武器の
  ことのようだ。
  「ジャスタウェイ」とかいう名前だった。まるで人形のような姿だ。
  しかも、なんかかわいい…。



  
  とりあえず、「ジャスタウェイ」を、長机の上に置く。

  そして、今ある薬の在庫確認をする。



  どうやら、ポリジュース薬が切れているようだ。

  補充をする必要がある。
  薬を作るために、「魔法のバッグ」から、材料を出す。


  クサカゲロウ、ヒル、満月草、ニワヤナギ、二角獣の角の粉末、毒ツルヘビの皮の千切り…
  そして、あとは、なりたい人の一部を、入れるだけ。
  



  あと追加で、材料を調理する道具を出す。



  

  そして、私が在庫をチェックしに行っている間に、調合が進められるよう、
  杖に魔法をかけた。


  
  また、着ていたものの洗濯もするように、魔法をかけた。






  よし、これで完璧。




  そして私は、来た時と同じように、内緒の部屋のドアを閉め、呪文で鍵を閉め、
  押し入れの外をのぞいた。


  誰もいない。
  念のため一度、周りを見渡す。


  本当に誰もいないと確認すると、「部屋」へ戻る。


  タンスを開けて、着替えを出す。
  まあ、寝間着のようなものだ。

  黒の甚兵衛(じんべえ)。私のお気に入りの服の1つだ。



  着替えて、上に羽織を着る。
  白に、金色の紅葉の刺繍がしてある。


  これも、確か以前に、高杉(あいつ)にもらったものだ。
  …地味に、これもお気に入りの1つ。高杉(あいつ)には、死んでもいわないつもりだが。



  そして、鍵を持って武器庫へ急ぐ。




  武器庫の前まで来た。

  鍵を開ける。



  中は、さっきと何も変わっていなかった。





  _よかった…。




  安堵して、在庫の確認を進めた。




  90分後、私は武器庫内のすべてのデータをタブレットに打ち込み、
  ついでにどこに何が何個あるか、まで、詳しく書いておいた。


  そして、指示されたとおり、タブレットから鬼兵隊の主要メンバーにデータを送った。



  それ
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