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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv51 そして地上へ……
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、他の神官達を起こさぬよう、そっと宿舎を後にした。行先は勿論、イシュラナ大神殿である。
 大神殿へとやってきた私は、物音を立てないよう静かに進み、目的の大神官控えの間へとやってきた。
 だが、控えの間の付近に来たところで、首を傾げる事があったのだ。
 なぜなら、扉の隙間から明かりが漏れていたからである。
 私は退出する時、確かに明かりを消した筈だと思いつつ、扉の前にやってきた。
 するとそこで、中から話し声が聞こえてきたのである。
 中にいるのはどうやら2名で、両方とも男のようだ。声の感じからして1人はジルド神殿管理官のようだが、もう1人は初めて聞く声であった。
 こんな夜中に一体何を話しているのだろうか? と思った私は、好奇心から扉を少しだけ開き、中の様子を窺った。
 控えの間には、ジルド神殿管理官とフードを深く被った黒いローブを纏う者がいた。
 私は静かに耳を傾けた。
 最初は意味の分からない内容であったが、次第に、俄かには信じがたい衝撃的な会話が聞こえてくるようになったのである。
 私は持っていた書記道具を手に取り、その内容を思わず記録した。
 はっきりと聞き取れなかった箇所もあるが、普段、神殿書記官という職務についている私は、なんとかそれらの内容を、途中からではあるが記録することができたので、まずはその内容を書き記そう。

「……ジルドよ……この国の宝物庫から、雨雲の杖を上手く盗み出せたか?」
「ハッ、アシュレイア様……こちらにご用意してございます」
「ウム……では、我がアヴェラス城から送った危険な品物は届いておるか?」
「届いております。2度召喚に失敗しましたが、リュビストの結界がこの1000年の間で最も弱まる昨日の夜、こちらの世界への召喚が無事成功致しました」
「それは良い知らせだ。して、物はどこに?」
「こちらにございます」
「フッ……計画通りだ……この雨雲の杖と、ディラックの魔境から湧きだすマグナを用いれば、リュビストの結界を弱めずとも、アレイスの末裔共の身体も魂も全てを封印できる」
「いよいよ、我らの悲願が形になり始めるのですね」
「うむ……」
「明日の光誕祭が楽しみですな……クククッ。光の女神イシュラナなどという、居りもしない偽りの女神を信仰している、この地の愚かな民共は青褪めるでしょうな……クククッ」
「フッ……下らぬ茶番ではあったが……信仰とは残酷なモノよ……この地の者達は信ずるモノに裏切られ、そして滅びゆくのだ……少しくらいは憐れんでやろうではないか……」
「クククッ、確かに……しかし、ディラックのマグナをよく採集できましたな……全てを石に変える、あの死のマグナを……」
「採集できたとはいえ、少量だ。おまけに、そこで複数の部下の尊い命を失ってしまった……出来れば犠牲なくいきたかった
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