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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv51 そして地上へ……
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ました」
 全員、距離を取ったところで、俺は魔光の剣を発動させ、光刃を壁に向かい深く切りつけた。
 するとその直後、壁の一部が崩れて落下し、外の眩い日光が射し込んできたのである。
 下から、皆の安堵の声が聞こえてくる。
「ああ、外の明かりだ!」
「間違いない、その壁の向こうは外だ」
「やっと出れるのね……」
「助かったぁぁ」
 俺は人間が通れるくらいに大きく穴を広げた後、一旦、下に着地した。
 アヴェル王子が労いの言葉をかけてくる。
「ありがとうございます、コータローさん。貴方のお陰で、なんとか脱出ができそうです」
「いや、ここにいる皆のお陰ですよ。それより、丈夫な紐のようなモノって誰か持ってますか?」
 するとボルズの背中にいるバルジさんが声を上げた。
「持っているとも。コッズ、宝探し用に準備した昇降用の綱があるだろ。それをコータローさんに渡してくれ」
「ああ」
 コッズという男戦士が、束ねられた綱を俺に差し出した。
「ありがとうございます。では、お借りしますね」
 そして俺は、魔導の手を使って上昇し、今開けた穴から外に出たのである。

 外に出た俺は、周囲を警戒しつつ、大きく背伸びした。
 眩しい日の光と、暖かな優しい風が俺の頬を撫でる。
 それもあり、外に出た瞬間、ホッとした気分になった。
 俺は背伸びをしながら、周囲を見回した。
 見たところ、外は少し盛り上がった丘のような場所であった。
 周囲は木々がまばらに生えている為、日光がよく届く。その所為か、辺りは青々とした雑草が茂っており、草原のような感じになっていた。
 魔物の気配も感じられない。今のところ、危険はなさそうな場所であった。
 まぁそれはさておき、俺は近くにある木に綱を括り付け、残った綱を穴に垂らした。
「皆、綱は括りましたんで、どうぞ上がってきてください!」
 アヴェル王子の元気な声が聞こえてくる。
「わかりました。では行くぞ、皆!」
 それから程なくして、全員がこの綱を伝って地上へと上がってきた。
 そして到着するや否や、皆は安堵の言葉を発したのである。
「ようやく地上か」
「ふぅ……流石に疲れたぜ」
「やったぁ、生きて帰れたぁ」
「こんなに外の空気って澄んでいるのね」
「ホンマや、めっちゃ空気美味いわぁ……」
「もうしばらく、洞窟には行きたくないわ」――

 地上に帰ってこれたという安心感からか、皆はその場に倒れるかのように腰を下ろし、横になった。ある者は大の字になり、またある者はうつ伏せになっていた。
 ここにきて緊張が緩んだこともあり、どっと疲れが来たのだろう。まぁ俺もだが……。
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