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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv34 宮廷魔導師ウォーレンの依頼
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こは先人の解釈を参考に、当てずっぽうでも構わんから、やってみようと思っているんだよ」
「つまり、俺はその実験を手伝うという事ですか?」
「まぁ簡単に言うとそうなるな」
「そうですか」
 さて、どうするか。何をするのかがイマイチわからんが、今の話から見えてくるのは、魔法の使い手として俺の力を借りたいという事なのだろう。
 だが、他にも宮廷魔導師がいるのに、あえて俺にお願いするのが引っ掛かるところであった。
 とはいえ、アーシャさんとサナちゃんの事で面倒を掛けてしまった事を考えると、無碍に断るのも悪いのである。
(仕方ない。他にしなきゃならん事があるので迷うところだが、ここはとりあえず、手伝う事にするか……)
 と、ここで、アーシャさんが口を開いた。
「コータローさん、手を貸してさしあげたらどうです。ウォーレン様は、私達に便宜を図ってくれたのですから、何もしないわけにもいきませんわ」
「ええ、俺もそう思っていたところです」
 俺の言葉を聞き、ウォーレンさんは安堵の表情を浮かべた。
「おお、手伝ってくれるか。すまんな。この国の宮廷魔導師達は、イシュラナの神官に睨まれるのが嫌なもんだから、遺跡に書かれた記述を試す者は皆無なんだよ。この手続きをした時も、イシュラナの神官達は、あまり良い顔をしなかったからな」
「なるほど、だから俺にお願いしてきたんですか。実を言うと、なぜ他の宮廷魔導師に頼まないのかが不思議に思っていたんです」
「すまんな。それが理由だ」
 これで納得である。
「ところでウォーレンさん、ミュトラを祭ってあるという遺跡がある島ですが、そこは誰でも入る事が出来るんですかね?」
「いや、その古代遺跡には、イシュラナの神官と魔導騎士団が常駐していて、誰も入らないよう常に監視されている。だから、まず立ち入る事が出来ない所なのだが、事前に手続きを取りさえすれば、遺跡の管理官であるイシュラナの神官と共に、中へ入る事が出来るのさ」
「そうだったんですか。では事前に手続きをとって遺跡に入るんですね?」
「ああ、その通りだ。おっと、そうだ。これをコータローに渡しておこう」
 ウォーレンさんはそこでハガキのような大きさのカードを、俺の前に差し出した。
「これは?」
「それはアリシュナとラヴァナを行き来できる通行証だ。コータローの通行証だから、大事に持っていてくれ」
「え? いいんですか?」
 貰えるのは嬉しいが、どうやって手に入れたのかが気になるところであった。
 なぜなら、この通行証には俺の名前と共に、王家の紋章が押印されているからである。
「実はな、ヴァリアス将軍に今までの経過報告をした際、コータロー達の事も話しておいたのだ。それで少し気の早い話ではあったが、俺の助手として雇うという前提で、コータローの分を作って貰ったん
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