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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv34 宮廷魔導師ウォーレンの依頼
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た奴は、外部に喋ったらアカンことになってるしな。おまけに、試練を受ける為には色々と条件もあるさかい、気軽に受けれるもんでもないし」
「何か基準があるのか?」
「称号によって色々とあるんやわ……年齢や社会経験がどれだけとか。上の称号になると、それに加えてベギラマみたいな上級魔法を幾つ使えるとかな」
「ふぅん、なるほどねぇ」
 なんとなくだが、国家資格の受験要項を聞いているみたいだ。
 と、ここでアーシャさんが話に入ってきた。
「ところで、今のラティさんが使える魔法はどのくらいなのですか?」
「い、今のワイが使える魔法はやな……ギラとメラとマヌーサだけや……。で、でもやな、ワイはこれからもっと経験積んで、ベギラマやイオラのような上級魔法を修得して、いずれはグラン・ドラキーの称号を得るつもりなんや」
 アーシャさんは少し驚く仕草をする。
「大きく出ましたわね。でも、私が以前聞いた話によると、グラン・ドラキーの称号を持っているドラキーは僅からしいですから、そこに至るには大変なんじゃないですの?」
「確かにその通りやねんけど、最初から諦めてたら何も始まらんやん。やっぱ目指すんならそこやろ」
「グラン・ドラキーねぇ……。なんか話聞いてると道は険しそうだな」
 ベギラマやイオラが上級魔法なのかどうかはともかく、結構大変な試練が待ち受けているのかもしれない。
「まぁな。でも、ワイ等下っ端のドラキーは経験積んで、最高位の称号・グラン・ドラキーを名乗るのが憧れなんやわ。そして、いつかなったるとワイも思っとるんや」
「ラティさん、その意気です。ラティさんなら、いつかその称号を得られる気がしますよ」
 サナちゃんはそう言ってラティに微笑んだ。
「おおきに、サナねぇちゃん。ワイは頑張って成り上がるつもりやから、そん時はよろしくやで。ン? どうやら第2の階層への入り口が見えてきたようやな」
 俺達はそこで、前方へ視線を向ける。
 すると、白い石を幾重にも積み上げた強固な城塞と、鉄格子で閉め切られた城塞門が見えてくると共に、その前で佇む、灰色のマントと青い鎧を装備した十数名の騎士達が、俺達の視界に入ってきたのである。
 騎士達は装備している高位武具も然る事ながら、軍隊特有のキビキビとした動作をしている為、雰囲気は非常に威圧的であった。
 しかも、常に臨戦態勢に入れるよう絶妙な位置に陣取っている為、隙というものが全く見当たらないのだ。
 予想以上に物々しい様相である。
「ウォーレンさんの言ってた事は本当のようだな。あそこにいるのは、どうやら、ただの騎士じゃないようだ。なんか異様な雰囲気だよ」
 俺の言葉に皆は無言で頷いた。
「イシュマリア魔導騎士団は、この国の守護を司る最精鋭の騎士団と聞いております。ですから、その辺の兵士とはやはり、雰囲気そ
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