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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv11 魔炎公
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ばいい」
「フォカールの魔法書? ああ、あの巻物みたいなやつか」
 俺はそこで床に広げた道具に視線を向ける。
 するとアーシャさんが、その中から赤茶けた巻物を手に取り、俺へと差し出した。
「はい、コータローさん。多分、これの事ですわ」
「すんません」
 俺はそれを受け取り、オッサンに確認した。
「フォカールの魔法書って、これの事だよな?」
「ああ、それだ。まずは封を解き、その魔法書を床に広げろ」
 俺は言われた通りに、巻物を床に広げる。
 すると、A3用紙ほどのサイズになった。
 そこには魔法陣を思わせる奇妙な紋様が上に1つ描かれており、その下に、古代リュビスト文字の羅列が数行に渡って記載されていた。
「魔法書を広げたぞ。で、これからどうするんだ?」
「後は簡単だ。上に描いてある魔法陣に触れて魔力を籠め、そこに書かれている呪文を唱えればよい。今のお主に、フォカールを扱える力量があるのならば、それで魔法は得られよう」
 一応、理解はできたが、大きな障害があるので、俺はそれを告げる事にした。
「あのさ……1つ大きな問題があってな。俺達、この文字読めないんだよね……」
「……」
 俺達の間にシーンとした沈黙の時間が訪れる。
 暫くすると、溜め息混じりのオッサンの声が聞こえてきた。
「フゥ……仕方ない。我が文字を読んでやるから、お主はそれに続いて唱えるがよい」
 流石に悪いと思ったので、俺は高校球児ばりに頭を下げておいた。
「お願いシャッス……」
「ではゆくぞ」
 というわけで俺は、オッサンに続いて呪文の詠唱を始めたのである。

【ナ・カイナ……キオノーモ・ナリン・ベニカ……】

 かなり長い呪文であったが、俺はオッサンの後に続いて慎重に唱えてゆく。
 そして、最後の呪文を唱え終えた、その時である。
「うぉッ!?」
 なんと、床に広げた魔法書が赤く発光し、燃え尽きたかのように、一瞬にして灰になったのだ。
 それだけではない。
 俺の中に何かが入り込んできたかのような感じも、同時に現れたのであった。
「なんだよ、今の感覚は……。それに、魔法書が灰になったじゃないか」
 アーシャさんも目を見開き、驚きの声を上げる。
「ど、どういう事ですの。何で魔法書が灰に……」
「上手くいったようだな。お主はもうフォカールを修得できた筈だ。心を穏やかにし、己の中を探してみるがよい」
「は? 今のでもう修得できたのか……。ちょっと待ってくれ、確認してみる」
 俺はそこで目を閉じる。
 そして、以前と同じように、呪文が刻まれているような感覚があるかどうかを探ってみた。
 すると、メラとホイミとデインの他に、フォカールという名の呪文が、俺の中で刻み込まれているのが認識できたのである。
 なかなか、凝った魔法習得
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