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〜異世界BETA大戦〜 Muv-Luv Alternative Cross Over Aubird Force
月面ハイヴ攻略戦A
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スクワイエル携行マシンガンであるM-61ホバートの引き金を引く。
ブォ――――ンと震動音のような音がして実体弾がまばゆい光球となって無慈悲に前方をふさぐ要撃級BETAや戦車級BETAを次々と動かない肉塊へと変えていく。
もうどれくらい引き金を引いて、どのくらいの敵を斃したか、ベステルは100から先を数えるのをやめてしまっていた。

だが、当初よりはより楽に敵を斃す事が出来ているのいささか緊張感も解けかかってきていた。
最初のハイヴでは初戦でBETAと対峙するのも初めてであった為、動きが予測できず手こずったが、既に搭載AIにもパターンが蓄積記憶され、警報も早くなったし、中隊のメンバーも経験を積んでAIの警報を待たずに出現予測や出現時の攻撃パターン予測も容易に行う事が出来るようになった反面、割と動きが単純なBETA相手では作業に近い感覚で肉塊の製造に勤しんでいたのだ。

今攻略しているハイヴが異星物のこの星における最後の拠点であり、もうすぐ終わるという思いが油断を生むには十分な理由ではあった。
最下層と思われる層まであと少しというところで、先行していた部隊がだいぶ混乱している様子の通信が次々と入ってきた。
『ディーク伍長!左へ回り込んだぞ!回避しろ!!』『うわ、あ――――!』『コイツいったい何なんだ?!』『ヤザク9、11!サンダー機を早く後送しろ!!』
「何だ?だいぶ混乱してるな。」マーカスが通信とレーダー画面を見て、先行部隊のあまりの混乱ぶりに困惑しながらそう言った。

「1機後送されてきました。道を空けますか中尉殿?」マテウスが2機のシグナスに抱えられるように後送されてくるガングートを確認して、マーカスに意見具申する。
「ああ、そうだな軍曹。中隊各機!聞いてのとおりだ。後送されてくる味方機に道を空けるんだ。」
中隊の面々はマーカスの命令を受けて、後退する3機に進路を空ける。

「君らはヤザク中隊か?」ふいにマーカスは後退する3機に話しかけた。
「はい、そうであります中尉殿!」3機のうちシグナスに搭乗している若い育ちの良さそうな伍長がマーカスの問いかけに答えた。
「先ほどから通信が聞こえていたので気になったのだが、いったいなぜ君らは混乱していたのかな?」マーカスは先行部隊の先ほどの混乱ぶりが気になったので聞いてみた。
こうしている今でも混乱して態勢をうまく立て直せないまま戦闘を継続している模様が通信を通じてわかるくらいだった。
「はい、中尉殿。実は急に今までと違う個体の敵が現れたのです・・・。」
「今までと違う敵?エレミア星系にいた生体レーザーを撃ってくる種類じゃないの?」ベステルが会話に割り込んでくる。
「いいえ、准尉殿!生体レーザーを使う目玉の化け物ではなく、明らかに人型に似た個体でして、飛ぶことはありませんが、
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