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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0104話『龍田の謎の思惑』
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の事を嫌ってはいないという意思表示をはっきりとしておこうと思いまして。勘違いされていても嫌ですし……」

それで自然な笑みを浮かべる龍田。
うん、まぁそれならそれでいいんだけどね。
私も龍田を嫌う理由がないし。少し怖いけどね……。

「それでですが〜、ちょっとお聞きしたい事がありまして」
「なにをだ?」
「はい。榛名さんとはどういったご関係のつもりかなと思いまして」
「そ、それは……」
《龍田さん。その、それは……》
「いえ、無理に言わなくてもいいんですよー? ただうちの鎮守府は提督に対して好意的な気持ちを持っている子は結構な数はいますから。だから榛名さんと提督の気持ちを聞きたいなって……」

龍田はそう言って聞きたいオーラを出している。
うーん、答えてもいいんだけど、

「榛名。私は気持ちははっきりしているから大丈夫だけど君の方はどうなんだ?」
《わ、私は……その提督の事は大好きですよ》
「そうか。私も同じ気持ちだよ榛名」
《提督……》
「榛名……」

それでしばし見つめあう私と榛名。
だけどそこで龍田が「こほんっ」と咳払いをした。
うっ、つい龍田がいるのを忘れてしまっていた。
それで私と榛名はつい顔を赤くしてお互いに顔を逸らしてしまう。

「うふふふ〜。いいわねぇ、こういうのはとっても愉しいわ。でも、やっぱり残念なのは提督と榛名さんが触れ合えない事かしらね〜」

龍田は核心を突いてきたのでつい「うっ……」といううめき声をあげてしまう。
そうなんだよなぁ。
私と榛名は現状は一緒の身体で過ごしているから触れ合える瞬間がないのだ。
それで榛名も日々残念に思っている事だし。

《うう……龍田さん、ひどいです。榛名だって提督と触れ合いたいんですよ? それでも我慢しているのに……》
「ごめんねぇ〜。ただ諦めてはいないんでしょう……?」
「当然だ。いつか榛名と分離できる日が来たとしたらとても嬉しい事だからな」
《はい。私もいつか提督と触れ合いたいですから諦めたくないです》
「だったら希望は捨てないでいてね。いつか、そういつか報われる時が来ると思うから〜」

龍田はそう言って頬に手を添えて笑みを絶やさないでいる。
その自信はどこからくるのだろうか。
まるで未来を見通しているようなそんな感じだ。

「龍田はなにか知っているのか……?」
「いえ? 私は何も知りませんよ〜。ただそうなったらいいなって思うだけですから」
「そうか……」

それで少しは龍田との距離を詰められていると思っていたんだけど、そこで龍田がある事を言い出した。

「うん。提督と榛名さんの気持ちも知れることが出来ましたし〜、もう満足ですから仕事も終わっているみたいだし私はそろそろおいとましますね〜」
「わかっ
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