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詩集「Variationen」
今を包む風だけが…

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穏やかに暮れゆく夏空へ
飛行機雲を一筋見つけた
どこまでも続く白い線目で追って
思い出すことは 遠いお伽話

偶然重なった時間の中で
静かにすくい上げた掌の幸福は
スルリ…指の間から零れ落ちてく…

今を包む風だけが
ほら、僕の心を癒してくれるよ
安らいだ一瞬(とき)の彼方で
少しずつでいい…想い出に返そう…

道端で咲う紫陽花を眺め
変わる人の心を嘲笑った
いつまでこうして立ち止まってるつもり?
自分さえ今を見失ってるのに…

移ろう季節に揺られるようにして
何も残せない人生(とき)ならば
せめて遺書のように日々を綴ってく…

今を包む風だけが
ほら、僕の心を癒してくれるよ
紡いだ優しい記憶が
一つずつこの大空へ溶けて逝く…

これで良かったんだよね?
想い出すのは…暖かな君の笑顔…

今を包む風だけが
ほら、僕の心を癒してくれるよ
安らいだ一瞬(とき)の彼方で
少しずつでいい…想いでに返そう…

今を包む風だけが
ほら、君への想い愛しく抱くよ
流した涙と一緒に

この青い空へ…

舞上げた…




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