暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築
2部 P・T事件
6章 名前を呼んで
名前を呼んで
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た言葉、友達になりたいって。わたしに出来るなら、わたしでいいならって。
・・・だけどわたし、どうしたらいいかわからない。
どうしたら友達になれるのか、教えてほしい」

 フェイトの言葉に、なのはは少しだけ驚いた表情となったが、
それはすぐに笑顔へと変わった。

「簡単だよ・・・友達になるの、すごく簡単」

 キョトンとするフェイトに笑みを浮かべながら、なのはは告げる。

「名前を呼んで」

 なのはの言葉に、フェイトは目を大きく見開いた。

「始めはそれだけでいいの。君とかあなたとか、
そういうのじゃなくて、ちゃんと相手の目を見て、
はっきり名前を呼ぶの。わたし、高町なのは、なのはだよ」

「・・・なの、は」

「うんっ! そう!」

「・・・なのは」

「うんっ! うんっ!」

「なのは」

「っ! うんっ! うんっ!」

 なのはは我慢できなくなったのか、
瞳に涙を溜めながら、フェイトの手を優しく握った。

「・・・ありがとう、なのは」

「っ!」

「君の手は温かいね、なのは」

 フェイトの言葉に、なのはは堪えきれず涙を流した。
なのはは涙を袖で拭いながら、フェイトの方を見ると、
フェイトも同じように、その目に涙を浮かべていた。

「少しわかったことがある。友達が泣いていると、同じように自分も悲しいんだ。」

「フェイトちゃんっ!」

 なのははフェイトへと抱きつき、さらに涙を流し始めた。
そんなはのはを、フェイトは優しく抱きしめる。

「ありがとう、なのは。今は離れ離れになってしまうけど、
きっとまた会えるそうしたら、また君の名前を、呼んでもいい?」

「うんっ! うんっ!」

「寂しくなったら、きっとなのはの名前を呼ぶから、
だから、なのはもわたしの名前を呼んで
なのはに困ったことがあれば、今度はわたしが助けるから」

 フェイトが優しい言葉でそう話すと、
なのはは涙を流しながらも、「うんっ! うんっ!」と、
何度も頷きながら、涙を流していた。
二人が抱き合っている姿を俺は少し離れた場所から涙をためながら見つめていた。

 凄い感動シーンだね
こんな姿見せたくないしね
本当に何かの青春映画になるぐらいだ

 時間なのかクロノが二人に近づいているのを視界に捉えたため、
俺も同じようにフェイトたちの方へと歩みを進めた。
 
「話は済んだ?」

「うん」

「そう、よかったねなのは」

なのはの言葉に俺は返し、そのままフェイトへと視線を向ける。

「えっと・・・あの時はありがとう」

「どれの事いっているかわからないけどどういたしまして」

「落雷から守ってくれたこととか病室のこと」

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