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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0079話『隼鷹と飛鷹とお酒』
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はい。でも、隼鷹さん。それってどういうことですか……?》
「まぁ、榛名も一緒に聞いているならちょうどいいと言えばいいか? まぁいいか」

そう言って隼鷹は一回頭を掻きながらも、

「たださ……最近、提督と榛名をたまに観察していると思うんだけど二人とも、本音で会話しているようでその実はお互いに本音は隠しているんだろうなって思ってね……」

隼鷹のその言葉に少し当たっているだけに胸にグサッと刺さるものがあった。
確かに榛名にも隠している本心はいくつかある。
だけどいつかは話し合いたいとも思っているのだ。
そして榛名も思い当たる節があるのか少し顔を赤くさせながらも、

《……はい。提督には隠している本心がいくつかあります》

やっぱり榛名もあるよな。
一緒の身体で共存しているからって心まではお互いに読めないから。

「だから、さ。余計なお節介だとは思っているんだけどね。たまには本心で語り合ったらどうかなって、思うんだよ……あたしはさ」

隼鷹の表情はどこか哀愁が漂っていた。
過去を思い出しているのかどこか切なそうだ。
過去と言えば榛名と隼鷹は終戦まで生き残った組だから色々と見てきたものがあるんだろうな。
その隼鷹の言葉に少し感化されたのか、それともお酒が回ってきたのか、

「……わかった。榛名、今度いつか本音で二人で一緒に話し合おうな」
《はい……。私もできるだけ提督と話し合いたいです》

それで見つめあう私と榛名。

「かぁー……。やっぱりこういうのは柄じゃないわ。こっ恥ずかしいなー」
「いえいえ……隼鷹もたまには中々いい事を言ったじゃない?」
「たまには、は余計だよ飛鷹。たっく……二人していい雰囲気になっちゃってさ。見事な道化じゃん……」

そんな隼鷹の会話で慌てて私と榛名は即座に視線を逸らす。
恥ずかしいやらなんやらで。
そこに鳳翔さんがちょうどよくおかずを持ってきてくれたのか、

「さって……そんじゃもうあたしの話はおしまいだから後は飲み明かそうぜ?」
「いいわね。提督……? 覚悟してくださいね」
「ほどほどに頼むぞ……?」

そして鳳翔さんも加わって今夜は少しいつもより多めにお酒を飲んでしまったのであった。



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