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大淀パソコンスクール
責任とります
深夜1
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 川内の家は、新築のワンルームアパートの二階だった。階段はガラス張りで明るく、玄関のドアも綺麗だ。

「せんだーい」
「ん……」
「カギ」
「……んー」

 意識が朦朧としてるのか、川内は俺が持ってる自分のバッグにゆっくりと手を突っ込み、中からカードキー取り出して、それをドアのカード挿入口に力なく突っ込んだ。途端にピピッと電子音が鳴り、ガチャリと音が鳴り響く。そのまま川内はドアノブを回し、そのままドアを開けてくれた。

「失礼しまーす……」
「いらっ……しゃ……」

 部屋に入ると、すぐに台所がある。それを素通りし、八畳ほどのフローリングの居間に入った俺は、川内をベッドにおろして、部屋を見回した。

「……案外質素だ」

 思った以上に素っ気ない室内だ。小さいテレビが壁際に一つ。その反対側の壁際にベッドが置いてあって、小さなテーブルが部屋の中央にポツンと置いてあった。

 ベッドの上に降ろされた川内は、そのままぐったりとベッドに倒れこむ。よほど辛かったようで、横になった川内はうつろな眼差しのまま、ピクリとも動かなくなった。やはりおんぶじゃなくて、タクシー呼べばよかったのかもしれない。俺が付いてれば別にいいかと思って結局呼ばなかったのだが、今更になって少し後悔した。

 俺は気を取り直して台所に入り、冷蔵庫を開けた。中には……食材が色々と入ってる。この前の鍋焼きうどんの時に気付いていたが、やはりこいつは、常日頃から料理をやっている。この、充実した冷蔵庫の中身が、それを物語っていた。

 ……とはいえ、やはり一度買い出しに出たいところだ。ポカリとか色々あれば便利なものもあるし。それに、俺も一度自分の家に戻っておきたい。学習用のパソコンを持ち込んでおきたいし。

「なぁ川内」
「……ハァ……ハァ……」

 俺は一度川内の元に戻る。辛そうに浅い呼吸を繰り返す川内の身体に、俺の声に対する反応はなかった。

「俺、ちょっと色々買い物してくるから」
「ハァ……ハァ……やだっ」
「やだじゃない。お前、腹は?」
「何も……食べたくない……」
「……わかった。俺が買い出しに出てる内に、お前は寝巻きに着替えてベッドに入ってろ」
「着替えさせてよ……」
「アホ」

 川内の頭をペシンとひっぱたき、俺は川内を残して部屋を出る。

「あ、カギ……げんか……」
「はいよ」
「早く……かえ……」
「了解だ」

 玄関のカードキーを手に取り、靴を履いて外に出た。ドアが閉じ、ガチャリとカギが閉まる。オートロックなことに驚きつつ、俺は念の為ドアノブを回してみた。カギはしっかりかかった。よし大丈夫。

――う……

 不意に、自分が風邪にかかった時のことを思い出した。あの時、買い出しに出る川内の手を掴ん
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