第83話 待つ
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......ここは避難するのを最優先にした方が良いかと」
「そ、そうですわね。犯人の場所を把握しただけでもかなり貢献しましたわ」
「そ、それでは慎重に下りますわ......静かにゆっくり」
踵を返して湾内達が扉を閉めて非常階段を音を立てずに下り始めた。
すると屋上の入り口からトビと白ゼツの会話が聴こえ始める。
「サソリは今頃戦場だね」
「そっすね〜。人形がない状態で役に立つんすかね〜。案外もうあっさり死んでるんじゃないの」
「ハハハ、あり得るね。所詮はその程度の馬鹿な人間だね」
とサソリを小馬鹿にするような言葉を交わす2人に泡浮と婚后は聴こえない振りをして階段を一段一段下りていくのだが......
「お待ちなさい!サソリさんはそんな人ではありませんわぁ!」
扉を蹴破るように湾内が殴り込み、顔を真っ赤にしながら怒りつけた。
わ、湾内さあああーん!!?
「貴方達の方が最低ですわよ!サソリさんに謝ってください!」
「な、何をしていますのー!」
「湾内さん!落ち着いてください」
ヒートアップをしている湾内を宥める婚后と泡浮は急いで逃げ出そうとするが、一瞬で移動したトビざ『バコッ』と脱出路である屋上の入り口に蹴りを入れて変形させた。
「せっかく来たんすから〜。ゆっくりしていきな」
「い、いえその......ご遠慮を」
ニコニコとした白ゼツがノコギリのような歯を見せながら震える二人を見下ろすように優しく語りかけた。
「ねぇ......微かにサソリのチャクラを感じるんだけど、何か知っているかな?」
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