暁 〜小説投稿サイト〜
レーヴァティン
第八話 神殿にてその六
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「悪は強い」
「その意味もあるな」
「つまり魔神の軍勢は強い」
「このことは間違いないか」
「軍勢の規模までははっきりしているがだ」
「魔神だけじゃなくてその軍勢もいてな」
 久志はここでまた腕を組み考える顔になり述べた。
「その軍勢も強いとな」
「俺達だけで倒せるか」
「今すぐに下の海に行ってな」
「それぞれの刀剣を持って行ってな」
「魔神を倒せてもな」
 それでもとだ、久志は組んだ腕を解いてまた言った。
「軍勢が問題だな」
「そうだな」
「そうだよな」
「俺はどちらにしろ東の島に行くつもりだが」
「そこでどうするんだ?」
「そこに十二人の俺達と同じ連中がいると書いてあった」
 久志にだ、英雄は先に読んだ書に書かれていたことを話した。
「十二人だ」
「俺達と同じ世界から来た、か」
「十二人それぞれがかなりの力を持っているらしい」
「その連中の力を借りるか?」
「いや、軍勢に十二人だとだ」
 魔神の軍勢のことを念頭に置いてだ、英雄は久志に言った。
「無理だ」
「どんな力があってもか」
「その軍勢にドラゴンや巨人がいてもおかしくない」
「人間だけじゃなくてな」
「強力な種族がな」
「じゃあ相当な軍勢が必要だな、こっちも」
「十二人以外にな」
 その彼等に加えてというのだ。
「それだけ必要だ」
「ってことはだ」
「俺は東の島の状況を今は調べている」
「調べてか」
「出来れば統一する」
 強い声でだ、英雄は久志にこうも話した。
「そしてその軍勢で以てだ」
「魔神の方に攻め込むか」
「そう考えている」
「成程な」
「御前はこの島に残るな」
「ああ、じゃあこっちの島のこと調べるな」
 久志は英雄程まだ読み込んではいない、どうも読む速さは英雄の方が上だった。こうしたことにも個人差があるものだ。
「俺もな」
「そのうえで決めるか」
「そうするな」
「わかった、では御前は御前で決めろ」
「どうするかな」
 まずはこう応えて久志は書を読み神官達の話を聞いていった、無論英雄もその行動は同じだ。そしてだった。 
 数日後あらためてだ、久志は英雄に図書館の中で言った。
「こっちの島にもいたぜ」
「俺達の世界から来た連中がだな」
「十二人な」
「東の島と同じだな」
「そうだよな」
「ではどうする」
「ああ、魔神と戦って世界を救わないといけないのならな」
 それならとだ、久志は言った。彼等本来の世界ではないが今いる世界だ。救わなくては自分達もと思っていたがこれは英雄も同じだ。
「やはり軍勢とだ」
「十二人が必要だな」
「力はかなり強いらしい」
「そいつ等の力を借りるか」
「会っていってな」
「わかった、じゃあ俺もだ」
 意を決した顔になってだ、久志は英
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ