第六話 飛将その十三
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「この一万三千の軍勢は出雲に置くんやな」
「やっぱりわかってたか」
「ああ、出雲から山陽の連中を牽制する」
「その為にな」
「一万三千の軍勢を置くんやな」
「そや、播磨からだけでなくな」
中里達の勢力から見れば表の方になる、山陽に対するには。
「出雲からも牽制してな」
「そうしてやってくんやな」
「そや、それは芥川はんも思ってることや」
軍師である彼もというのだ。
「最初からな、そして自分もわかってると見てや」
「あいつもそこまで言わんかったか」
「そや、そんでや」
「山陰からも山陽を牽制しながらやな」
「やがて山陽を攻めて四国、九州や」
鵺は中里に先のことも話していった。
「西国のことも考えてる」
「東海だけやないか」
「天下統一にはや」
「西国のこともやな」
「当然考えていかなあかんしな」
それ故にというのだ。
「芥川はんもそこまで考えてる」
「先の先までやな」
「もっとも天下統一までは考えててもな」
「そこから先はやな」
「さて、どうなるか」
「あれやろ?アメリカとか中国とかもこんな状況やろ」
「ああ、戦を繰り返しつつな」
そうした国々もというのだ。
「それぞれ統一に向かってる」
「そやねんな」
「そや、そしてや」
「統一したアメリカや中国ともやな」
「あと東南アジア、オセアニアや中南米もある」
そうした国々もというのだ。
「その辺りも神星の奴がおって統一に向かってる」
「それでそうした国々ともやな」
「統一の後で戦わなあかんな」
「そのこともやがて考えていかなあかん」
「やること多いのう」
「ああ、戦だけでもな」
それに限ってもとだ、鵺は中里に話した。
「色々相手せなあかんわ」
「賊もおるしな」
「忙しいで、この世界も」
「よおわかったわ、けれどやることは一つ一つな」
中里は鵺の話を聞いていてそれが一段落したところで自分の考えを述べた。
「確実に終わらせていこか」
「それが一番や」
「まずは二万の賊やな」
「連中や」
まさに今から戦う彼等だとだ、このことを確認した。そして中里は部将達に対してあらためて言ったのだった。
「まだ東に戻るで」
「それで、ですな」
「夜になればですな」
「いよいよ」
「ああ、ちょっとあいつにも確認取るけれどな」
難波にもだ。
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