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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十話 身体の傷、心の傷
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「これだけなら、何も気に掛けるような事は無かった。だが、どこを探しても6年より前の記録が無い」

「……」

「これはどういう事だ」

「シグナムさん…」

なのはが間に入り、シグナムを止める。

今シグナムが言った事は、はやてが調べ上げた事だ。

流石のはやてもアスカの記録が無い事は気になったのか、シグナムに機会があったら調べてみてくれと頼んだのだ。

「すまん。尋問のようになっていたな」

自分が責めるように言っていた事に気づいたシグナムが謝る。

「い、いえ…」

完全に萎縮してしまっているアスカ。顔色が悪い。

「ごめんね、責めているわけじゃないんだよ?でも、アスカの行動が、もしかしたら過去に何かあったからじゃないかって思ったんだ」

フェイトがアスカを落ち着けるように話しかける。

だが、階級は上の人間に囲まれている上にこの話の展開に、アスカは不安そうな顔をしている。

「ま、まあ、とりあえずコーヒーでも飲んで一息いれてよ!」

重くなりかけた空気を払うように、シャーリーが明るく言ってアスカをイスに座らせる。

「あ、あぁ、悪い」

左手でカップを受け取ったアスカは、一口コーヒーを啜る。

「アスカ君。もしかしたら、なんだけど」

なのはが真剣な表情でアスカを見つめる。

「な、なんでしょうか?」

徐々に追いつめられているような圧迫感を感じるアスカ。

そして、なのはは確信に迫った。

「アスカ君て、地球の、日本人なんじゃないかな?」

「!」

ガシャッ!

手にしていたカップを落としてしまうアスカ。

「な…」

アスカは両肩を抱くようにうずくまり、カタカタと震え出す。

「アスカ君!」「アスカ!」

真っ青な顔をして震えだしたアスカに駆け寄るなのはとフェイト。

急変したアスカの様子に、ヴィータもシャーリーも顔を見合わせて驚いている。

(あの時と同じだ…)

シグナムは、派遣任務の時に温泉でアスカの様子が変わった時の事を思い出していた。

あの時も、アスカと地球を結びつけようとした時に、発作のように震えていたのだ。

だが、今回はもっと状態が酷かった。





しばらくして、アスカはイスに座り直した。

俯いた状態で、それでも落ち着こうとしているのか、深呼吸をしている。

「……いつくらいから、当たりをつけてました?」

アスカは、なのはの言葉を認めた。自分は日本人であると。

「……派遣任務の時に、もしかしてって思ったの」

「派遣任務って、そんな前から?」

アスカは、思ったよりも早い時期になのはが感づいていた事に驚き顔を上げた。

「うん。何か、地球
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