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剣聖がダンジョンに挑むのは間違っているだろうか
第9話(白兎side):決着編
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【視点:ヘスティア】



「さぁ!行くんだ、ベル君。君の力をあの猿野郎に見せてやれ!!」


ボクはそう告げながらベル君を送り出す様にその背中を押すと、『斬月』君を手にモンスターへと突っ込もうとベル君は歩を進めようとした。けど、その歩みはたったの2〜3歩で止まってしまった。


「ベ、ベル君?」


テレシア君に助けられたとはいえ、数日前にミノタウロスに襲われたベル君だ。ステイタス上は問題なくとも大型モンスターにトラウマを持っている可能性もある。


(もしかして、シルバーバックと正面から戦うことを意識するあまり体が硬直してしまった!?)


そんな考えがボクの頭の中を過った瞬間、迫りくるシルバーバックを前にベル君は『斬月』君を鞘に納め、ヤクトワルト君が得意としている極東の剣術――抜刀術の構えを取った。そして―――


「あいつを一緒に斬り伏せよう!……斬光一閃―――『斬月』!!」


ベル君が『斬月』君の名を叫びながら鞘から『斬月』君を抜き放つと、ベル君の目と鼻の先まで迫っていたシルバーバックは抜刀の衝撃波で吹き飛ばされた。

そして、抜刀の衝撃波でボク達のいる広場に舞った砂埃が晴れると、そこにはボクの渡した漆黒のナイフではなく、『斬月』君の本来の姿である鞘も柄も鍔もハバキも無い出刃包丁の様な身の丈より少し大きい大刀を持ったベル君が立っていた。

抜刀の衝撃波で吹き飛ばされたシルバーバックは、衝撃のダメージがかなり効いているのか、中々起き上がれずにいる。そんなシルバーバックに対してベル君は―――


「………」


視線を向けることなく『斬月』君にのみ意識を集中させている様で、武器としての感触を確認する様に片手で『斬月』君を何度か振り、何かに納得した様に頷くと漸くシルバーバックへと視線を向けた。

すると、ベル君に視線を向けられたシルバーバックは何故か一瞬だけビクリと体を震わせ、起き上がったかと思えばベル君へと一直線に突っ込んできた。



【視点:ベル】



『斬月』を解放した時の衝撃波でシルバーバックを吹き飛ばした僕は、シルバーバックに視線を向けることなく、『斬月』に意識を集中させていた。

今日貰ったばかりな上、初めて手にした身の丈以上の大剣。なのにその重量はまるで羽の様に軽く、まるで何年も使い続けていた武器の様に手に馴染んだ。

僕が武器を手にしたのはオラリオに来てからなのに、不自然な程に『斬月』は手に馴染んだんだ。けど、僕はその不自然さを当然のことの様に受け入れられていた。

何故なら『斬月』は僕の為に生まれ、僕の手足の延長であると同時に相棒でもあるからだ。逆に手に馴染まない方が不自然とすら思える。

僕は『斬月』の感触を確認
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