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ファイアーエムブレム聖戦の系譜 〜幾多の星達〜
44部分:魔剣その五
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魔剣その五

「レイリア・・・・・・有り難う」
 リーンもレイリアを抱き締める。リーンが小柄な為かレイリアの胸に顔を埋めている様だ。
「よく頑張ったわ、本当に。・・・あんたに万一の事があったらアレスに何て言えば良いんだか・・・・・・」
「御免、本当に御免。また助けてもらって・・・・・・」
「何言ってんのよ、あたし達友達でしょ。友達の為だったらあたしもラーラも一肌でも二肌でも脱ぐわよ」
「ラーラまで・・・・・・」
「あの娘は元々シーフでしょ。まず彼女に壁を飛び越えてもらって壁の上からロープで伝って館に入ったのよ。それからここまで忍び込んで来たって訳」
「そうだったの。ところでラーラは?」
「ええ、彼女はいざという時の為に・・・・・・」
 そのときレイリアの一撃で気を失っていたブラムセルが息を吹き返した。
「ぐううううううう・・・」
 全身血塗れになり鼻や唇からも血を流しよろめきながらも立ち上がった。そして二人に指を突きつけガマガエルの様な声で叫んだ。
「こいつ等を牢屋へ放り込んでおけ!」
 衛兵達が来た。彼等に囲まれ連行されながら二人は呟いた。
「まだ生きているなんて・・・・・・」 
「しぶとい奴・・・・・・」
 出撃したダーナの傭兵部隊三万はダーナ南を移動していた。間もなく解放軍が通り過ぎる頃である。
「アレス、御前本気であの踊り子と付き合っているのか?」
 ジャバローは軍の先頭で馬上にて自分の傍らで同じく馬上にあるアレスに問うた。それに対しアレスは戸惑う事無く返した。
「ああそうだ。悪いか?」
 ジャバローはそれを聞き表情を変える事無く言った。
「・・・・・・そうか。一つ言っておこう。女は遊ぶだけにしておけ。俺達は傭兵だ。それに御前には合わん」
「そんな事は俺が決める。いくらあんたでもそんな事にまで口出ししないでくれ」
「そうか・・・・・・。まあ良い。いずれ解かる。まああの娘も今頃ブラムセル殿に・・・・・・」
 その言葉を聞きアレスの表情が一変した。それまでの固い顔が驚きと不安、焦りで崩れていく。
「何!?どういう事だ!?」
「そのままだ。それとも最後まで言わせるつもりか?」
「あんた・・・・・・まさかそれを知っていて俺を・・・・・・」
 ジャバローはアレスの方を振り向かず前を見たまま言葉を続ける。
「だったらどうだというんだ?言っただろう、女は遊ぶだけにしろ、と。さもないと・・・・・・・・・」
「くっ・・・・・・見損なったぞ、あんたとはもうこれまでだ。俺はリーンの下へ行く!!」
 アレスは馬首を返しダーナへと駆け出す。ジャバローはそれを外見は冷静に見つつ表面上は落ち着いた声で言った。
「良いのか?傭兵の掟、知らぬ訳ではないだろう。裏切り者は・・・・・・」
「構うか!俺はリーンを救い
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