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夢値とあれと遊戯王 太陽は絶交日和
レベル8前編 呪霊者・者者霊呪
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ーサが樢を指差す。
「はい、頑張ってください」
 夢値は頷いた。
「あー!拙者が最初にやりたいでござるー!」
 焦ったように主張しだしたのは、稲紅だ。
「まぁまぁ」
 夢値が声をかけた。
「相手がどんな決闘者(デュエリスト)か見てからでも遅くはないですよ」
「うむむ、それもそうでござるな」
 稲紅は小さく唸るとおとなしくなった。
「うおるぁあ!、決闘だ哀手なんちゃらぁ!」
「俺はサンサーヴだ。器の名で呼ぶな」
 その間に、ルベーサはデッキを樢に向けて構えていた。
「うるせぇ知るかよ哀手なんちゃらぁ!」
「哀手どの次は拙者でござるよ」
「だから器の名で呼ぶな雑魚共!」
「哀手どのはカードを持つと性格が変わるでござるな。自らにサンサーヴなんて2つ名を…………サンサーヴぅ!?」
「サンサーヴサンサーヴうるせぇ!てめぇがサンサーヴかサンサーヴじゃねぇかなんてどぉでもいぃんだよぉ!俺はさっさとてめぇを倒してサンサーヴを、サンサーヴぅ!?」
「俺はサンサーヴだ!」
「え、ちょっと、それどういうことでござるか」
「わけわかんねぇ、なんでサンサーヴなんだよぉ。サンサーヴ持ってるやつがサンサーヴ名乗ってたらサンサーヴの方は名無しになるじゃねぇかよぉ」
「もしや、影武者か!?……成る程、哀手どのにとってサンサーヴは城の殿の様な存在。その変わり身を買って出るのはごく自然なことでござる」
「何ぃ、さてはてめぇ、サンサーヴの振りした哀手なんちゃらだなぁ!?」
「あぁぁあ煩い煩い!デッキを構えろ。ボコボコに潰して地に頭擦りつけさせてやる!」
 夢値は3人のてんやわんやを眺めていたが、ふと視線を向けられた方へ向き返した。研だ。
「老伍路君、俺は君がそんな簡単にサンサーヴを手放す人間に見えないんだけどな」
 研は夢値をじぃっと見つめるが、その眼に怒りは見えなかった。
「何か企んでいるのか?」
「そりゃあぼくはぼくなりに考えていますよ。樢さんが何かの間違いで手札事故を起こしたら面白いなぁとか」
「……」
「……」
 2人は取り敢えず穏やかな眼で根比べをした。
「……うん、いいや」
 研は目線を降ろした。
「ひとまず、老伍路君の策に乗ろう。それで俺は、3番目にいけばいいのか?」
「そうですねぇ、」
 夢値はピーツー達を一瞥した。
「ちょ、タンマ」
 ピーツーが慌てて手を挙げた。
「時間をくれ、時間を」
「何かあるんですか?」
「慌てて来ちまったから、デッキが完成してない」
「それは一大事ですね。待ちましょう。沓査さんもいいですね?」
「あぁ、うん、いいけど」
「だが、油断するなよ」
 ピーツーがニヤリと笑うと、他のメンバーが続く。
「俺達のアワデッキが」
「猛威を震えば」
「どんなユアデッキだって」
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