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提督はBarにいる・外伝
提督はBarにいる×ろくろう編・その2
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だ。アクが出てくるから、こまめに掬ってくれ」

「了解。アサリの酒蒸しのようにバターとかは入れないの?」

「シジミはアサリに比べて旨味が濃いからな。その味を活かすにゃなるだけ味付けはシンプルに、だ」

「……良い匂いだわ。気分が高揚します」

 やっぱり加賀は加賀だな。食への拘りが強い。


「シジミの口が開いたら、仕上げに醤油を回しかけて香り付けすれば完成だ」

 出来上がって湯気の立つ酒蒸しを、大皿にジャラジャラと移していく。最後に刻んだ大葉も散らせば更に香りが際立つ。

「うわぁ……美味しそう!」

 感嘆の声を上げているのは相馬中将の瑞鶴だ。

「ふふーん、美味しそうじゃなくて、ホントに美味しいんだから!遠慮なく召し上がれ♪」

 可愛くそんな事を言っているのはウチの瑞鶴だ。

「おい、作ってねぇお前の台詞じゃあねぇだろ瑞鶴」

「……あ、それもそっか」

 そんな台詞は自分で作ってから言って欲しいモンだ……まぁいい、遠慮なく食っててくれ。俺はその間に中華炒めを仕上げるからな。

《ピリ辛コク旨!シジミの中華炒め》

・シジミ:500g

・にんにく:2片

・生姜:1片

・長ネギ:1本

・豆板醤:大さじ1

・酒:大さじ3

・オイスターソース:大さじ1

・サラダ油:大さじ1

・ごま油:小さじ2


 シジミは当然、砂抜きした物を使用。にんにく、生姜、長ネギは全てみじん切り。

「手伝うわ」

「助かる」

 香味野菜が刻み終わったら、中華鍋(フライパンでもOK)にサラダ油を引いて熱し、にんにく、生姜、長ネギ、豆板醤を入れて香りが立つまで炒めていく。辛いのが好きな奴はもっと豆板醤を足してもいいし、苦手な奴は入れなくても美味いぞ。

 香りが際立って来たらシジミを入れ、軽く炒めたら酒を振り入れて蓋をして酒蒸しに。口が開いたらオイスターソースと醤油を加えてザッと混ぜる。仕上げにごま油を回して香り付けすれば完成。


「はいお待ち、『シジミの中華炒め』でござい」

「うわぁ……良い香り」

「頂きます!」

 シジミの殻を指で摘まんで、口に運んでチュルリ、と吸い込む。残った貝柱も前歯でこ削ぎ取り、冷や酒をキュッと煽る。

「か〜っ、たまりませんねぇこれは!」

「結構辛口の味付けだからな。ビールも合うぞ?」

「あ、ビール下さい!」

「私も!」

「あいよ、待ってな」

 ハフハフ言いながら料理を頬張り、そこに冷たいビール。至福の時だろう。
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