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Fate/PhantasmClrown
MySword,MyMaster
Act-2
#1
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 聖杯戦争において、中心となるのは勿論サーヴァント同士の激突だ。
 過去二度行われた聖杯戦争の記録、そして僕達自身が、雪華の手によって召喚されたその姿から確信をもって言えることに、サーヴァントというのは、過去、この地球を生きた伝説上の英雄たちだ。存在からして、ただの人間とは格が違いすぎる。
 さらに、サーヴァントは物質としての肉体を有するが、それらは全て真エーテルと呼ばれる、非常に特殊な神気で構築されている。唯の魔術や、現代兵器はほぼ通用しないし、対魔力と呼ばれるスキルを有している場合は、そもそも人間の魔術は通用しないこともある。

 剣の英霊。サーヴァント位階第一位、セイバー。
 狂の英霊。サーヴァント位階第二位、バーサーカー。
 弓の英霊。サーヴァント位階第三位、アーチャー。
 槍の英霊。サーヴァント位階第四位、ランサー。
 騎の英霊。サーヴァント位階第五位、ライダー。
 術の英霊。サーヴァント位階第六位、キャスター。
 殺の英霊。サーヴァント位階第七位、アサシン。
 
 どれも力の強弱こそあれど、人間にはまるで歯が立たない正真正銘の化け物だ。特にセイバー、アーチャー、ランサーの三基は『三騎士』と呼ばれ、抜きんでた強さを持つという。

 サーヴァントはマスターの存在を楔として、現世にとどまっている、存在定義が危うい、いわば『最上級の亡霊』だ。マスターを殺せば楔を失い、やがて消滅する。故にマスターを殺すことは、聖杯戦争においてある程度の闇の戦術として機能する(実際、アサシンのクラスはこの『マスター殺し』においては超一級の力を持つサーヴァントであり、最初の聖杯戦争においては最低でも三人のマスターを殺害した、という記録が残っていた)。

 しかし。
 しかしだ。

 それはあくまで、戦争の裏。表――戦の華は、英霊同士による殺し合いにこそある。

「局長。サーヴァントが七基出そろいました」
「うん。こっちでも、今把握した」

 機関の本部――その観測室に、巨大なホログラムが表示されている。その周囲に、無数の小さなホログラム。
 映像は、きちんとしたビデオのような物では無い。数式やグラフが描かれたものばかりだ。

 これらは全て、鏡面界における情報を表している。
 聖杯戦争の舞台となる異世界、鏡面界。マスターとサーヴァント以外の立ち入りを禁止するこの世界に、外界から干渉するのはとても難しい。特に内部の映像を覗き見たり、連絡を取ったりするのは、現時点ではほぼ不可能だ。機械文明の産物を使っても。

 だが、僕はそれを成したい。
 何とかして雪華の力になりたかった。万全の準備はしてから送り出している。此度の聖杯戦争は長くても14日の開催になる、ということが判明している。だから約一か月分のストックを施した防護魔
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