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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十八話 アンネローゼ様を救い出します。
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りが?」
「別に。ただお知らせをした方がいいと思っただけです。あぁ、それと、憲兵局長のベルンシュタイン中将のことですが。」
「・・・・・・・・。」
「ベーネミュンデ侯爵夫人をワザと取り逃がそうとしたらしいですわね。それでかえって地球教徒につけ込まれ、挙句の果てにはその件で皇帝陛下の御不快を被ったようですわ。宮廷に報告に上がった国務尚書の報告を聞いた侍従武官の伯爵の一人が申していました。私の恋人ですけれど。」
全くのでたらめであったが、フレーゲル男爵の顔はわずかながら変わった。
「これ以上ベルンシュタイン中将を登用するのはいささか問題ありじゃありませんかしら?少しばかり役に立つとはいっても皇帝陛下の御不興を被った人間を庇い立てするのは大貴族の長たるブラウンシュヴァイク公爵としても問題ありだと思いますわ。それに思わぬところから飛び火があるかもしれませんわね。」
「そのようなことはこちらで判断することだ。ご苦労な事ですが、小生たちに結論を押し付けないでいただきたい。フロイライン・ランディール。」
と、フレーゲル男爵が言った時にはアレーナは立ち上がっていた。
「では、御機嫌よう、男爵様。」
さっさと部屋を出ていったアレーナにさすがのフレーゲル男爵も何も言葉を掛けることはできなかった。が、その代わりにある言葉はしっかりとしこりとして残った。この際アレーナがラインハルト陣営にいるかどうかはどうでもいいことである。と、外からノックの音がした。
「入れ。」
入ってきたのは部下の一人だった。フレーゲル男爵になにやら小声で話しかけると、男爵は二度三度とうなずき、横柄に部下を退出させた。アレーナの言ったこと――ベーネミュンデ侯爵夫人が死亡したこと――は嘘ではない事がわかったのである。そのことで宮廷が大地震にあったかの如く震撼しているとの報告もあった。
結果が彼の脳裏を支配していた。すなわち――。
「・・・・ベルンシュタインめ。しくじったか。」
不快そうな顔つきになったフレーゲル男爵は立ち上がって部屋を出ていった。こうなれば自身をその災厄から切り離さなくてはならない。



一方――。
 自由惑星同盟では要塞駐留艦隊である第十六艦隊と第十三艦隊、第十七艦隊、それに当面の増援としての第十艦隊の準備が完了していた。第十六艦隊は要塞に入港して要塞ごとワープすることとなり、第十三艦隊については第十七艦隊と共に一足先にイゼルローン回廊付近にまで先発して要塞と共に回廊内部に突入することとなっていた。第十艦隊が正式に動員されるかどうかは、先遣隊の戦い方次第になる。
 半個艦隊6800隻、将兵75万人とはいえ、第十七艦隊にはシャロンの作為でそれなりの面々が集められていた。空戦部隊隊長にはオリビエ・ポプラン、イワン・コーネフの両少佐の二人が就任し、陸戦部隊を統
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