暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる・外伝
提督はBarにいる×放火後ティータイム編・その4
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
下準備をしていくぞ。牡蠣は大根おろし(分量外)と揉み洗いした後、海水くらいの濃さの塩水に入れてボウル全体を揺すって振り洗いする。

 白菜は葉と芯の部分に分けて、芯は5cm長さ5mm幅位の千切り、葉はざく切りにする。戻した干し椎茸は3mm位の薄さにスライス、筍は5mm幅に切る。生姜は千切り、春雨は熱湯で2〜3分茹でてザルにあけておく。

 鍋にごま油を熱し、生姜を炒める。香りが立ってきたら干し椎茸、筍を加えて更に炒める。

 ある程度火が通ったら干し椎茸の戻し汁、鶏ガラスープの素を加えて熱して、沸騰したら洗った牡蠣と白菜の芯を加えて煮る。沸騰してきたらアク取りをする。

 アク取りが出来たら白菜の葉、春雨、調味料を加えて味見。今回のレシピだとラー油や唐辛子、花椒等は入れていないが、ここで辛味が足りないと感じたら適宜足してくれ。再度沸騰したら水溶き片栗粉でとろみを付け、溶き卵を流し入れて混ぜ、かき玉になったら完成だ。


「へいお待ち、『特製豚ねぎ雑炊』と『牡蠣の酸辣湯』だ」

 さらりとしてあっさりな雑炊に、強烈な酸味と辛味のスープ。これから寒くなるし、野外訓練も多い陸さんにゃうってつけだろう。あきつ丸もハヒハヒ言いながら味わっている…若干涙目なのは見なかった事にしておこう。




 その後は和やかに戦術論や戦略に華を咲かせ、楽しい時間というのは早く過ぎ去ってしまうものだ。既に帰宅の途に着かないとまずい時間となっていた。

「いや〜今日はご馳走さんでした、金城提督」

「いやいや、最近本土にも帰って無かったからな。現況の話が聞けて良かったよ」

 そういえば実家に帰ったのは何年前の事だったろうか?親父もお袋ももう70を越えた。一度位は帰って顔を見せた方がいいだろうか?……嫁さんを連れて。

「大将殿、大丈夫でありますか?」

「あぁ、すまんな。心配ない」

 他の鎮守府の艦娘に心配されてりゃ世話ねぇな。……おっと、渡すモンがあるんだった。

「ホレ、土産だ。帰る頃にゃ冷めるだろうが、火にかけるか何かして暖めて、あっちの連中に食わしてやれ」

 そう言ってでかい寸胴を2つ、にーと提督とあきつ丸に手渡してやる。中身は『手羽先と大根の甘酢煮込み』。話をしながら大量に仕込んでおいたのだ、米さえありゃあ十分なご馳走になるだろう。


「い、いいのでありますか!?」

「勿論。お前ら2人だけ美味いモン喰った、なんて聞いたら比叡の飯を喰わされてる連中から殺されかねんしな」

 等と、冗談めかして2人を見送る。……さて、ウチの店の分の作り置きまで詰めてやったからな。追加分を作ってから寝るとしますかね。

《大根の甘酢煮込み》※分量2人前

・手羽先:2〜4本

・大根:1/4本

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ