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リリなのinボクらの太陽サーガ
ヘイトレッドチェイン
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新暦67年9月24日、22時08分

ミッドチルダ北部、聖王教会領地、上空。

「雷光輪・追の太刀、極光!!」

激しい雨に打たれる最中、レヴィが飛翔する魔力刃を十字に繰り出すも、アルビオンは全身を回転させてダブルセイバーで相殺。弾丸のような勢いで接近する彼の刃をレヴィはバルニフィカスを交差させ、防ぎきった直後、目まぐるしい速度で両者は刃と気迫を衝突させて鍔迫り合いに持ち込む。

「はぁぁああああ!!」

「怒り任せで戦ったところで、私は倒せん!」

「黙れっ!!」

力任せでアルビオンの剣を弾いたレヴィだが、相手は弾かれた勢いを逆に利用してサマーソルトをレヴィの顎に当てる。軽く身体が持ち上げられ一瞬意識がぐらついて左手の剣を落としたが、すぐに持ち直した彼女は目の前に迫る黄金色の刃を右手の青い剣で受け止める。

「そら、どうした? 負けられないんじゃなかったのか? その程度の力で俺に勝つなどとほざいたのなら、いささか拍子抜けだぞ」

「なめるな!!」

しかし現実では、嵐の空で繰り広げられる激闘はレヴィが若干押されつつあった。一応スペックで言えばスピードは負けていない上、素体が力のマテリアルであるので膂力も彼女の方が上である。だがここで男性と女性、大人と子供での体格の差が明確に響いており、本来の力を上手く活かせずにいた。さらに一度崩されたら徹底的かつ狡猾にその隙を突いてくるため、後手に回らざるを得ないのだ。

だが……、

―――バンッ!!

「なにっ!?」

アルビオンの刃がレヴィの首に迫った瞬間、爆音と同時に彼女の姿が消える。誰がどう見ても直撃必至で避けられるはずがない攻撃がまさかの不発となり、面の皮が厚いアルビオンも思わず驚愕の声を漏らす。
すぐさまレヴィの魔力及び気配を探ろうとしたアルビオンだが、探知魔法を発動させる前に真下から殺気が迫っていることに気づき、半ば無意識に防御態勢をとる。直後、刃を通して衝撃が伝わってくる。

「仕留め損なった!? くそぉ!」

真下から攻撃してきたのは、目の前で消えたはずのレヴィだった。先程落とした左手の剣をどうやってか回収して不意を突くべく振るったものの、攻撃が通らなかったことで苦虫を噛み潰したような表情の彼女を視界から外さず、アルビオンは冷静に彼女が脱出した方法を解析する。

「なるほど、デバイスの片割れがある位置に瞬間転移する魔法か? 落としたのは意図的だったようだが、ずいぶんと奇妙なトリックを使う……。だが種が割れてしまえば、どうということはない!」

「(とっておきのゼロシフト・リンクスを初撃で防がれるなんて! コイツ、勘が良いにも限度があるよ!)」

レヴィが地上本部と契約している間に彼女と頻繁に模擬戦をしていたゼスト・グランガイ
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