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提督はBarにいる・外伝
提督はBarにいる×山勘編・その1
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煙草をくわえる。しかし、ポケットをゴソゴソやっているが、ライターやマッチが無いらしい。

「提督よ、火を貸してくれ」

「あん?持ってきてねぇよ」

「現に今煙草をくわえているじゃないか。その火はどうした?」

「めんどくせぇからコンロからの着火だよ。そっちの方が手早いしな」

 前髪が焦げたりする、なんて野郎もいるのかも知れんが、俺は基本的に短髪なんでな、気にした事もない。

「仕方ねぇなぁ……ホレ、顔寄せな」

 俺がそう言うと、煙草をくわえたまま武蔵の顔が近付く。その煙草の先端に、俺のくわえた煙草の先端を押し付けてやり、しばらくすると武蔵のくわえたエコーに火が移った。ま、いわゆるシガーキスって奴だな。

「あ、提督ずるい!私も!」

 そう言って過敏に反応したのはビス子。ケッコンカッコカリしてからか、少し甘え気味な所が出てきた。

「ビス子はダビドフか。たしかドイツの煙草だったか?」

「えぇそうよ、ドイツの産んだ傑作紙巻き煙草なんだから!……そういう提督はオランダの煙草なのね?」

「おう、昔っからブラックデビルばっかりだな」

 そんな事を言うと那智の吸っているマールボロもオランダ産なのだが……まぁ細かい事は言うまい。

【ダビドフ クラシック】
タール10mg・ニコチン0.8mg

 ビス子の言う通り、ドイツ産の紙巻き煙草。吸った感じはしっとりとしていて上品な洋モクといった感じ。癖もなく吸いやすい。置いている店は限りなく少ない。置いている店を発見して、興味があるなら購入をオススメする。

【ブラックデビル】
タール8mg・ニコチン0.5mg

 何と言っても甘い香りが強烈なオランダ産の煙草。俺のお気に入り。チョコやバニラ、ローズやココナッツなど、甘い香りが強いし、吸い込む煙も副流煙も甘い香りがする。俺は気分で吸い分けているが、一番のお気に入りだったチェリーがラインナップから消えてガッカリしている。煙草らしい味は殆んどしないので、煙草の味を楽しみたい人には敬遠される。



 そんな会話をしていると、ドアが数回ノックされた。どうやら、今宵の特別ゲストのおでましらしい。
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