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提督はBarにいる・外伝
提督はBarにいる×山勘編・その1
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0.8mg

 元の名前はマイルドセブン、通称マイセン。昔の名前の方が通りがいい奴も多い(ハズ)。マイルドというネーミングが煙害を云々で改名させられた可哀想な奴。さて、味は可もなく不可もなくといった感じ。甘過ぎず苦過ぎず、かといって辛くもない。味の円グラフがあったら真ん丸になりそうな位の平均的な味。煙草ってどんなんだ?と思ったら試してみるといいかもしれない。





「しかし……あのじぃさんの友人というならとんだ食わせものだろうな」

 意地の悪そうな笑みを浮かべながら、武蔵が『ジャック・ダニエル』のグラスを一息に煽る。その傍らにはエコーの箱が置かれている。

「そうですね……私もお会いした事がありますけど、お歳を感じさせないエネルギーのような物を感じましたから」

 そう言いながら煙管をくわえているのは扶桑だ。しかし煙草の葉っぱを詰めるのではなく、アメスピを短く切って煙管に詰めてゆっくりとふかしている。なんともまぁ、和服美人だからこその色気のような雰囲気がある。

「しっかしまぁ、よくエコーなんてキツい奴を……」

「そうか?私は煙草なんぞ吸えれば何でもいいからな。安いに越した事はない」

【エコー】
タール15mg・ニコチン1mg

 いわゆる旧三級品と呼ばれる煙草。解らない人の為に解説すると、JT(日本たばこ産業)というのは日本中の葉たばこ農家からたばこを全て買い上げねばならず、その中には当然低品質の物や煙草にすると不味い部位がある(葉脈など)。それらも煙草にして売らないと儲けは減るので、その救済措置的な意味合いで品質にバラつきの大きい三級品煙草は存在している(昔は一級品、二級品も存在した)。

 かつては500円あれば2箱買ってもお釣りが来る、という時代もあったが、近年の値上がりで500円では1箱しか買えなくなった。少しでも美味しくしようとする努力は重ねられており、スカスカなのですぐに吸い終わってしまうが近年は大分マシな味になった(らしい)。惜しむらくは湿気に弱すぎる。安価にするのに包装も安上がりなせいか、水に濡れたり汗が染みたりすると大惨事になる。

【アメリカンスピリット】
タール8mg・ニコチン1mg

100%無添加というナチュラル煙草。日本で売られている煙草では珍しいタイプ。なんと言っても特徴はその煙草の葉の詰まり具合。ミッチミチに詰まっていると言っても過言ではないレベル。お陰で1本の燃焼時間が長く、長時間じっくりと吸いたい人向け。他のボックスに比べると少し値段は高いが、葉たばこの量を考えると無難なのか?知り合いのマタギのじい様も、扶桑のように煙管に詰めてふかしていた。




 『ジャック・ダニエル』のお代わりを早霜に作って貰っている間に、1本吸おうと思ったのか武蔵が
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