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フロンティアを駆け抜けて
5VS6!ZワザVSメガシンカ(1)
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ュキュ、『火炎放射』!ミラはキュキュのサポートに回って!」

 キュウコンが金色の尾の一本一本から炎を放つ。合計9つの火柱が相手の二体に迫るが、シンボルハンターはやれやれと首を振った。

「お前の技は20年経ったのに進歩なしかよ?ムウマージ、『マジカルフレイム』!」

 ムウマージの眼前から鬼火とは違う規則的に揺らめく炎が湧き出る。だがその炎の規模はキュウコンのそれよりは随分と少ない。

「その程度じゃキュキュの怒りは止められないわ! いっけえ!」
「止めるんじゃねえ……操るんだよ。『マジカルフレイム』の効果を見せてやれ!」

 ムウマージの小さな炎が、キュウコンの火炎とぶつかり――相殺するのではなく、中に浸食して。キュウコンの出したはずの炎がまるでムウマージのものになったように相手の身体の周りに渦巻く。

「キュキュの炎が……! ならミラ、『パワージェム』!」
「こっちも『パワージェム』だ!」

 ヤミラミとムウマージの眼前から輝く石のような光が飛んでいく。やはりヤミラミの方が一つ一つが大きく、威力は高く見える。なのに、同じようにぶつかり合った途端ムウマージの意思によって操られ、滞空する。

「ムウマージは様々な呪詛を操る亡霊の魔術師。全ての特殊攻撃はいくらでも手玉にとれるんだよ。さあ、貴様ら自身の攻撃を食らうがいい!!」

 ムウマージが眼を妖しく光らせると、滞空させたキュウコンの炎とヤミラミの石を一斉にこちらに飛ばしてきた。

「ミラ、『守る』!!」

 ヤミラミがキュウコンの前にすかさず立ちはだかり、パワージェムを巨大化させたような光石のバリアで防ぐ。自分たち二体分の攻撃を受けてバリアが砕け散ったが、ダメージはない。

「これで終わりと思うなよ?ギルガルド、『シャドークロー』!」
「しまった、ミラもう一度……!」

 すかさずギルガルドが剣の身体を振りかざして、その陰影さえ刃と変えてキュウコンの体を狙う。盾を砕かれた直後では対応出来ず、影の刃が深々とキュウコンを切り裂き、一刀で地に伏せさせる。仰け反ることもなく、前のめりにキュウコンの体が倒れていく。ジェムは駆け寄ってすぐに傷を見た。すぐにこれ以上は戦わせられないと判断する。

「ごめんねキュキュ、すぐにボールに……」
「珍しく息巻いたと思ったら一撃で終わりかよ。『影分身』くらいの罠は張ってあるかと思ったがその程度か?お前、あいつといた時の方が強かったんじゃ――」
「――――きゅううん!!」

 バカにしたようなシンボルハンターに向かって吠えると同時に、尻尾ではなく口から直接炎を吐く。剣を振り切ったばかりのギルガルドが盾を構えるよりもムウマージの呪詛で炎が操られるよりも早く、その刀身を紅蓮の炎が焼き尽くした。ギルガルドが派手な音を立
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