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機械の夢
第01部「始動」
第01話
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込むなんて雑作もない。
『休息と栄養摂取は急務かと思われます、マスター』
「煩いぞラムダ」
 五感が不自由な俺に、正確な疲れの概念は無いに等しい。例え全力疾走を限界まで行おうが、限界直前までは全力を出せる。限界は疲労の限界に等しい。今までの経験上、この後サレナで、十時間くらいの耐G訓練をしても乗り切る自信がある。
「アキトつかれて、る。からだ、やすみたい…って」
 ……………ふぅ。
 俺はラピスのこの視線に弱い。それを理解しているのか、最近はラピスに良いようにされている。
「アカツキ、明日ネルガルの月ドックを借りたい」
「了解。僕としても君とは少し話さないといけないからねぇ。助かるよ」
「何故今日じゃないのよ?」
「今日潰した船に、厳重に守られた船があってな。味方の船を囮にして逃げようとしたところを潰したら……ラムダ」
『ハイ♪こうなっちゃいまして』
 モニターにバッタが現れる。
 丁度バッタが、運び込んだコンテナを開ける所だった。
-ドン!!-
 眩い閃光を発し、コンテナがバラバラになっていた。作業をしていたバッタは、焦げてはいるが大丈夫のようだ。
「え〜と」
「これで28…だ」
「…ダミーだったってこと?」
「分からん。只、定期的に通信をしていたみたいでなブリッジを潰したら船体が開いて大小合わせて三百近くのコンテナが射出された」
 今も放出されたコンテナをバッタが集めて来ている…何を隠しているかは分からんが、奴等の事だ…ろくなものじゃないだろう。
「分かったよ。まぁ、全部ダミーで君をそこに止めるのが目的かも知れないからね。作業が終わったら直ぐにこっちに来てくれ」
「分かった」
「ラピス。貴女に似合いそうな洋服を買ってあるからね」
…エリナの言葉に頷くラピス。以前に、エリナから貰った服を似合うと言って以来、エリナの着せ替え人形になってたりする。
 未だに、他の人間に対しては視線を合わせようともしない。それでは不味いと色々努力して(主にアカツキ)みたが、どうも他人の気配と言うのか?少しでも邪気を感じると即座に逃げてしまう。
 過去の体験のせいか、他人の雰囲気にかなり敏感になっているのかもとイネスが言っていた。
「それじゃ、朗報を待ってるよ。じゃあまたね」
 アカツキが手を振りながら消えた。しかし、俺は…
『マスター?どうかされましたか?』
「いや、何でもない。それよりも、コンテナの回収と検査、破棄をするのにどのくらい掛かる?」
『このまま妨害が無ければ、二時間で完了します』
「分かった。では俺はサレナで」
『マスターは少し休んでいて下さい。昨日から弾薬補給を繰り返しては戦闘を行なっていたのですから』
「まだ大丈…」
「ラピスも眠たいでしょう?」
「う、ん」
 袖を掴む手が手を掴んできた
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