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もう一人の八神
新暦79年
覇王襲来
memory:27 練習のち、襲撃者
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てお風呂が沸いているからとすすめられた。

「それなら……悠莉、一緒に「一人で入りなよ」……むぅ、悠莉ケチです」

「ケチで結構」

「まぁまぁ、そう言わんで入ってやったらええやん」

と、イクスの肩を持つ姉さん。
そうは言っても年を考えろと言いたくなる。

「それに今日のイクスは疲れきっとるんやろ? もしかしたら湯船で溺れてしまうかもしれへんやろ」

「それなら姉さんが……」

「私は料理中や」

「だったら……」

「シャマルには切れてた調味料買ってきてもろてる。リインはそのお供や。シグナムとアギト、ヴィータはまだ帰ってない。……あ、後から入ればいいっていうのは無しや。イクスは女の子なんやから」

……はぁ、先回りされたし。
結局は諦めてイクスと一緒に入れと? これじゃあいつも通りじゃんよ。
でもまあ……はぁ。

「悠莉、早く行きますよ」

「……はいよ」

「ほな、ごゆっくり〜」

姉さんに手を振られ、ドナドナのごとくイクスに手を引かれて行った。

……ところでイクス、お前は本当に疲れているのか?

-side end-

-side other-

悠莉が風呂から解放されたであろう頃と同時刻。
ノーヴェは救助隊の仕事を終え、帰路いついた。

今日一日のことを思い返しながら歩いていると、不意に感じた。
それと同時に声が聞こえた。

「―――ストライクアーツ有段者、ノーヴェ・ナカジマさんとお見受けします」

警戒を強め、バッと振り返る。

夜の闇を照らす街灯の上に一人の女性が佇み、見下ろしていた。

「貴方にいくつか伺いたい事と……確かめたい事が」

-side end-
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