暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第3章:再会、繋がる絆
第82話「修理と“帰るべき場所”」
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ない。」

 椿の言葉に、僕は諦めるように返す。
 まぁ、普通に考えれば許可など降りずに一蹴されるだろう。

「戻ったぞ。」

「あ、クロノ。」

 そこに、クロノが戻ってきた。

「時間がないが...一度、話をしてから判断するとの事だ。ついてきてくれ。」

「分かった。」

 話をしてから...か。結構、信頼されてるんだな。
 多分、去年辺りだったら一蹴されていただろう。





「ジュエルシードの修理...という事だけど、危険性がなくなるのは管理局としても助かるわ。だけど、その過程が安全とは限らないの。だから、易々と許可は出せないのだけど...。」

「それは分かっています。」

 むしろ易々と許可出されたら管理局を疑うレベルだ。

「できれば、具体的な方法を教えてほしいのだけど...。」

「分かりました。」

 まず、シュラインを取り出す。シュラインの事はリンディさんも知っているから説明の必要はないと考え、すぐに説明に移る。

「シリアルT....シュライン・メイデンが宿っているジュエルシードね。」

「はい。そして、このジュエルシードは本来の状態に直っています。」

「...そうね。」

 既に一つ直っている事に、リンディさんも知っているため頷く。

「シュラインが宿っているからこそ、暴走の心配もなく、安全に直せました。」

〈直接宿っているからこそできた事です。また、優輝様程の魔力操作に長けた人物でなければ、修理はできませんでした。〉

 前提としてシュラインが直っている事を言い、手段を解説する。

「ジュエルシードは、番号こそ振られてありますが、その内部構造は一切同じです。つまり、このジュエルシードの内部構造を解析すれば、不要な所に接触することなくジュエルシードを修理する事ができます。」

〈ちなみに、既に内部構造は解析済みです。〉

 正常な状態のジュエルシードのデータがあれば、それを参考にどこが歪んでいるかすぐにわかるようになる。

「...けど、それでも暴走する可能性はあるわ。」

「はい。ですから...。」

〈私が暴走しないように制御し、念のために異変が生じればすぐに封印できるようにすればいいのです。〉

 僕が...というより、シュラインが説明する。

「なるほど...ね。」

 説明を一通り聞き終わって、リンディさんは少し考え込む。

「...直す事によるメリットとデメリットは?」

「メリットは、他のジュエルシードに対する対抗策になります。また、司さんを救出する際の大きな助けになるかと。...偽物が言っていましたから。ジュエルシード達も、主である司さんを助けたいと。」

「....そうね。
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