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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十五話 捕虜交換式典です。
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々に一任し、私たちは後方にあって輸送艦を受け取るだけにしてはいかがでしょうか。」
この提案を受けたアレクサンドル・ビュコック中将は老眼を細め、傍らのチュン・ウー・チェン少将、ヤン・ウェンリー少将、ラップ大佐、ファイフェル少佐に紙片を渡した。
「向こうの派遣軍の娘さんの提案をどう思うかな?儂としてはなかなかに良い選択肢だと思うのだが。」
既に派遣軍の総司令官がフィオーナ・フォン・エリーセル大将だという事はビュコック中将らは知っていたのである。
「良いのではありませんか。私から見ても理にかなっております。今回の捕虜交換はとても1日で交換できるような数ではありませんから。5日間という期間を長いという人間がいれば、代替案を提案させればよろしいでしょう。」
と、チュン・ウー・チェン参謀長は穏やかに言った。ヤンもラップもファイフェルも異存はなかったが、ファイフェルは少し警戒態勢を構築した方が良いのではないかという意見を出した。
「うむ。貴官の意見はもっともだが、今回はその必要はなかろうと思う。」
「なぜですか?たとえば敵が爆装した輸送艦を紛れ込ませてこちらに渡してくる可能性もあるかと思いますが。」
「時限爆弾付きでかね?そんなことをしてどうなるというのかな。たしかにこちらには損害は出るじゃろうが、向こうにしてもそれ以上の損害を被るのではないかな?捕虜交換は中止、戦闘の再開による多数の艦艇と人員の損傷は無視できない数字になるじゃろう。それにフェザーンが面白からず思うじゃろうて。」
そう言われてファイフェル少佐はなるほどという顔をした。
「はっ。その点はわかりました。ですが、閣下、本当にフェザーンの宴席に赴かれるおつもりですか?」
今回の捕虜交換については文民統制の原則上、外務委員長ケリー・フォードが赴いている。交換が始まる前にフェザーンの自治領主府において正式な交換式典が行われることとなっていた。ファイフェル少佐はどことなく不安を覚えている顔つきであった。
「儂はこうしたことにはあまり興味はないのじゃが、外務委員長から出席の要請があったとなれば断るわけにもいかんじゃろう。今回はフェザーンの顔もあるでな。」
老提督は言葉少なにそう言ったが、要点はほぼ正確にいい当てていた。同盟も帝国も今回の捕虜交換の立役者であるフェザーンに対して何らかの「謝意」を現す必要性があったのである。ラインハルトとしてはそんなものを歯牙にもかけたくはなかったのだが、イルーナらからその重要性を指摘され、冷笑交じりにこういったものである。
「まぁいい。彼奴等が自らの作り出した幻想の上で踊りたければ、勝手に踊り続けさせれば良い。今回の捕虜交換は彼奴等の功績ではなくわが軍と同盟の間の協定の結果に過ぎないということをいずれ思い知るだろう。武力という手段によって。」
むろん、ラインハ
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