暁 〜小説投稿サイト〜
普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
167 【ダイアゴン横丁】
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(リー・ジョーダンか…)

大仰にも抱擁を交わし合う三人を、俺は微妙な気持ちで見つめる。……俺の顔を見たリー・ジョーダンもまた、微妙な──鏡が無いから判らないが、多分俺もしているような面持ちとなる。

リー・ジョーダンは気の良い先輩なのは判っているが、いかんせん、いきなりどでかいタランチュラ≠──フレッド、ジョージの悪戯(いたずら)でけしかけられたので、あまり良い感情は(いだ)いていない。

……判るかもしれないが──実を云えば、ロナルド・ランスロー・ウィーズリー≠ノ転生した際、三歳の時フレッドにテディベアをバカでかい蜘蛛≠ノ変えられた記憶≠煬p承していて、それから蜘蛛≠ノ対して耐え難い嫌悪感を覚えるようになってしまった。

リー・ジョーダンのタランチュラも、俺が杖を振る直前にフレッドとジョージが止めに入らなかったら、タランチュラは今頃静かに──(とこしえ)にひっくり返っている事だろう。

……見蜘蛛即殺>氛氓サれくらいには嫌いだ。

【ゼロの使い魔】な世界線や【ソードアート・オンライン】な世界線に転生した時には、そんなトラウマめいた物は無かった。……その世界の常識≠()る事が出来る記憶の継承も、メリット、デメリットと云ったところか。

「ジニーの服や杖を揃えなきゃいけないわね」

俺がテディベアが、ぎちぎち、と大蜘蛛に変わっていくさま≠ノトラウマを持っているなんて話は置いといて、双子+αの歓談が一息着いたところで、母さんがある号令を出した。

………。

……。

…。

―一時間後に皆【フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店】でまた合流しましょう──フレッド、ジョージ、言うまでもない事でしょうけど【夜の(ノクターン)横丁】になんか行ったらどうなるか判りませんからね―

母さんは(うま)いことジニーの支度を理由にしていたが、俺は【フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店】に、ある看板を掛けられて居たのを見逃していなかった。

――――――――――――――

‥‥‥‥‥サイン会‥‥‥‥‥


‥ギルデロイ・ロックハート‥


‥‥自伝【私はマジックだ】‥‥



本日12時30分〜16時30分


――――――――――――――

(今は11時12分──いや、13分か)

腕時計を見れば今の時刻は、11時13分になったばかりで、母さんが指定した再合流は一時間後。……つまり、そういうこと≠ナ──とりあえず俺は、ポケットに手を入れる振りをして、倉庫≠ゥら、簡素な拵えのネックレス──“フェイス・チェンジ”が掛けてあるネックレスを取り出し、それをアニーへ渡す。

「……アニー、【ダイアゴン横丁】
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