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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第67話:企みは予定通りに遂行してる……と思い込むと失敗する。
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武器は君の発明では無く、私の発明なのかな?」
「何を言うか! このガンツァーは私が考案し作り出した、正真正銘我が発明品だ!」
いや違う。陛下の口振りとウルフ君の態度からすると、この武器はウルフ君が作り方を教えた物だ。

だがウィンチェストの性格からして、自分の功績にしたがってウルフ君から教わったとは言わない。それが解ってるから、ウルフ君はこの武器を見た陛下がお怒りになる事も想定して彼に新兵器の作り方を教えたんだ……だけど何が目的だ?

「お前みたいな阿呆に火縄銃が作れる訳ねーだろ! あんな使えねーボウガンを作り出す奴に!」
「何を言われます陛下! 私の能力を理解して居られないとは……哀しいですなぁ」
やっぱりコイツは馬鹿だ……如何なる理由が有るにしても、お怒りの王様に向かって言う台詞では無い。なのに言ってしまうのは馬鹿の証拠だ。

「では先日作った役に立たないボウガンから、この火縄銃へのミッシングリンクを説明せよ!」
「ミ、ミッシングリンク?」
「ミッシングリンクとは、あのボウガンから今回の武器への進化の過程で出来た、別の発明品だよ。言葉の意味も知らんのかアンタ」

僕も知らなかったけど、ウルフ君がウィンチェストを馬鹿にするように教えてくれたので、知る事が出来た。
確かに、あのボウガンからは想像出来ない武器だ。
いきなりこんな新兵器を開発出来るとは考えにくいし、進化の過程が必要だろう。

「そ、そんな物はありません……天才な私は、いきなりガンツァーを思い付いたのですから!」
「火薬の性質も金属の特性も解ってねー奴に出来る訳ねーだろ! ……もう話にならん、貴様は黙ってろ」
そうだ、これ以上陛下を怒らせるな……黙ってろ馬鹿!

「陛下、誰の発案で作られた兵器かなんて関係ないでしょう。これは素晴らしい武器です……何をお怒りになってるのですか(ニヤニヤ)」
「テメェ……解ってて言ってるな」
僕には何故怒ってるのか解らないが、ウルフ君は解って言ってる……だってニヤ付いてるモン!

「さて……見当も付きませんなぁ。魔法を使えない者でも遠距離から攻撃が出来、戦力を大幅に増強出来る発明。軍を縮小させてる陛下にとって、これ以上無いくらい有難い武器ではありませんか!? 兵士を減らしても、この武器を量産すれば他国より圧倒的有利な立場になれるのでるからねぇ!」

「ふざけるな! この武器が進化していけば、(いず)れは非道な大量破壊兵器が出来上がる事を知ってるから、僕は銃をこの世界に持ち込もうとしなかったんだ! 元日本人だから持ってる感覚だったのに、あの馬鹿女にはそんな感覚無いのか!? 日本文化に精通してたけど、元外人か奴は!?」

「仰ってる意味が解りません。『馬鹿女』とは誰です?」
「貴様……ぐっ!」
多分『馬
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