暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦艦ナデシコ
1439話
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存在に対するものではなく、逃げ出すというのを聞かれた事に対する焦りからの沈黙だ。
 そんな兵士達を前に、俺は空間倉庫から取り出したダイヤを数個見せつける。
 これは確か、以前スパロボOGs世界で一人旅をしている時にマフィアを襲って入手したものだ。……人工ダイヤだが。
 それでもEOTの類が入って来ていた為、スパロボOGs世界の技術は全般的に高い。
 まぁ、俺が彷徨っていた時期はエアロゲイターとの戦いが終了した後……いや、俺がホワイトスターを奪ったんだから、他人事じゃないのは分かるけど。
 ともあれ、スパロボOGs世界は全般的に高い技術を持っており、それがマフィアにも伝わり、その技術を応用してこの人工ダイヤが作られた訳だ。
 最新鋭の技術が一番早く出回るのは裏世界だって話を時々聞くけど、それがあながち間違いではなかった……というところか。
 勿論目利きであればこのダイヤが天然物ではないという事に気が付くんだろうが、一介の兵士にそれを期待するのは酷だろう。
 だからこそ、俺の質問に答えれば目の前にあるダイヤを貰えるとして、即座に頷く。

「あ、ああ。このままここにいれば負けるから、それなら……って思ってな」

 兵士の一人がそう告げると、他の兵士達もそれに同意するように頷きを返してくる。
 そんな兵士達へ、俺は内心で笑みを浮かべつつ尋ねる。

「この基地に子供がいる筈だな? それもネルガルから来た子供だ。ハッキングとかが得意な、そんな子供」
「子供? ……ああ、いるな」
「うん、多分あのガキ……いや、子供の事だろ」

 どうあら心当たりがあるらしく、ダイヤに釣られてペラペラと情報を喋ってくる兵士達。
 そのまま情報を聞き出し……後はあっさりと気絶させて縛り、その場に放置して俺は影のゲートへと身を沈める。
 いや、だって情報を寄越したら人工ダイヤを渡すなんて約束はしてないし、そもそも恐らく犯罪者で間違いないだろうこいつらを野放しになんて出来る筈がないし。
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